■英ポンド上昇の3つの要因とは?
一方、今週(2月25日~)の為替マーケットの主役は英ポンド。
英ポンド上昇の背景としては、3点あります。
まず、(1)ノーディールブレグジットの可能性が急低下したこと、(2)EU(欧州連合)離脱期限延期の可能性が急浮上したこと、そして、ロンドンの友人がもっとも影響が大きかったと言っているのが、(3)再国民投票の実施の道筋が見えてきたこと。
再国民投票の可能性が浮上したのは、労働党党首のコービン氏の方針転換。
英労働党党首、EU離脱で再国民投票支持-「有害な離脱阻む」
英最大野党・労働党のコービン党首は、党内からの圧力に屈する形で、英国の欧州連合(EU)離脱を問う2回目の国民投票実施を支持することに同意した。
出所 Bloomberg
同じく野党の自民党は、もともと再国民投票を主張、そして、コービン党首の方針変換により、労働党も90%程度、再国民投票を支持することになったため、実施の可能性が浮上したのです。
(※90%というのは、コービン党首が方針変換をしたことを100%信頼できないため。)
保守党は、ざっくりと6対4ぐらいでEU離脱派といえるので、再投票に対する抵抗は相当強いのですが、労働党のコービン党首の方針変更は、再国民投票の可能性を高めたことには変わらず、マーケットはこの報道を好感。
英ポンド/米ドルは、一時1.3350ドル、英ポンド/円で148.04円まで上昇。ユーロ/英ポンドでは0.8529まで英ポンドが急落しました。英ポンド/米ドルは1.35~1.38ドルに向けて上昇中です。
(出所:Bloomberg)
■英ポンド/円は150円を超えて続伸する可能性が高い
注目は、英ポンド/円。
3月期末に向けて、本邦機関投資家の米ドル買い需要の高まりで、米ドル/円の下値が限定的な環境下、再国民投票の可能性が浮上したことで英ポンド/米ドルが続伸すれば、必然的に英ポンド/円は高騰。
英ポンド/円は、節目の150円を超えて続伸する可能性が高いと考えています。
(出所:Bloomberg)
3月期末に向けて、底堅く推移している米ドル/円と、英ポンド/円の動向に注目です。
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