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太田忠
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ドル・円・ユーロの明日はどっちだ!?

EU離脱案の採決中止! ますます混乱する
英国で、メイ首相降ろしのクーデター勃発!?

2019年03月25日(月)15:19公開 (2019年03月25日(月)15:19更新)
ザイFX!編集部

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■EUサミットでは、何が行われた?

 今回のEUサミットは、3月21日(木)~22日(金)の、2日間に渡って行なわれた。しかし、ブレグジットについて協議されたのは21日(木)だけで、メイ首相は22日(金)のサミットには出席せず、英国に戻っている。

【参考記事】
メイ首相最後の賭け! 3月19~20日も山場、21~22日も山場。混乱の英国から直送レポ!(3月18日、松崎美子)

 期間延長に対するEU27カ国の大統領・首相たちの考えは、統一されておらず、マクロン仏大統領のような強行派は少数ではあるが、逆に、メルケル独首相のような温情派は、ほとんどいなかった。

●自分の意見を言わないメイ首相

 サミット終了後にわかったことであるが、この日(3月21日)の話し合いは、メイ首相に質問をする形で進められたそうだ。そこで、もっとも多く繰り返された質問は、以下の3つである。

1.「メイ首相、あなたはMV3が議会で可決されると思いますか?」

2.「もし、MV3が再度、否決された場合、どうするおつもりですか?」

3.「期間延長を6月30日(日)までとしましたが、どうして、その日を選ばれたのですか?」

 しかし、何度、これらの質問を繰り返しても、メイ首相は唇をかんで黙っているだけで、ほとんど声を出さなかったと伝えられている。そういう事情もあり、当初は現地時間18時頃に、トゥスクEU大統領とユンケル欧州委員会委員長が、共同記者会見を行なう予定であったが、最終的に5時間近く遅れたのである。

 翌日(3月22日)の新聞の一面をすべてチェックしたが、「またしても、ブレグジットについて、EUがすべてを決めた!」というニュアンスの報道があったが、EUが決めなければ、メイ首相が何も決められなかったという事情があったように、私は感じた。

●共同記者会見での発表内容

 延々と待たされたが、23時ぐらいに、英国の期間延長について発表が行なわれた。

 内容は、

・EUは、英国議会でMV3が可決されれば、5月22日(水)までの延長を承認する

・MV3が可決されなければ、4月12日(金)までの延長を承認する。その場合、最終日までに、英国は今後の展開について説明する

・EUは、昨年(2018年)11月に合意した、ブレグジット案の再交渉は認めない

・あらゆる可能性を想定しつつ、今後も双方が努力を続けていく

 というものであった。

■サミットを終えて。発表内容をまとめると…

●3月29日(金)…ひとまず、英国のEU離脱最終日は、3月29日(金)ではなくなった

●4月12日(金)…MV3が否決された場合の、新しい離脱日

 この日までに、英国は合意なき離脱、あるいは新たな方針を決定し、EUに報告する。

 その際に、英国が再度、延長を申し出た場合、5月の欧州議会への英国参加の可能性が浮上することもあるため、選挙参加申し込み最終日である4月12日(金)が選ばれた模様。もし、合意なき離脱となれば、移行期間はなし

●5月22日(水)…MV3が可決された場合の、新たな離脱日

 この日までに、英国議会は、ブレグジット案の批准手続きなどの、すべてを終了する。移行期間は、この翌日(5月23日)からスタートし、2020年12月31日(木)までとなる。

ブレグジットに関する今後のスケジュール
ブレグジットに関する今後のスケジュール

※筆者作成

■保守党でクーデター!? 週末に驚きの展開が!

 離脱日が3月29日(金)から4月12日(金)へ2週間、延びたので、これで一安心…と思った私が、浅はかであった。というのも、週末の3月23日(土)から24日(日)にかけて、驚きの展開となったからだ。

●保守党でクーデターが勃発!?

 3月23日(土)、私は朝から外出しており、20時過ぎに帰途についた。車の中でニュースを流していたら、ビックリする速報が流れてきた。

 この日は、ロンドンを中心に、100万人を超える国民によって2度目の国民投票を要求する抗議デモが繰り広げられていたので、てっきりそのことだろう…と思っていたら、突如として「メイ首相の引きずり降ろしを目的とした、保守党内のクーデターが起きた!」と、ニュースキャスターが語った。

 帰宅してニュースをチェックすると、翌日(24日)日曜版のタイムズ紙と、同電子(オンライン)版の観測記事であることがわかった。しかし、観測記事とはいえ、保守党幹部や閣僚を含む11名の意見を統合して書いているため、信憑性は高いだろう。

 私も、早刷りのオンライン報道を読んでみたが、「保守党内では、メイ首相に辞めていただくということで、ほとんど合意しており、その後任として、残留支持議員の間では、首相の右腕とも言われているリディントン内閣府大臣の名前が出ている。それに対し、ブレグジット支持議員たちは、ゴーブ環境相を押しているようだ」と書かれていた。

●首相となる人物に必要な要素は?

 私は常々、もっとリーダーシップに長けている人物に首相になっていただき、ブレグジット案をまとめてほしいと願っていた。しかし、今回のクーデター事件を受け、今の英国に必要な首相像は、強いリーダーではなく、議会をうまくまとめて導ける人物であるということが、コンセンサスとなっているようだ。その意味でも、メイ首相の先は、長くないのかもしれない。

●ハモンド財務相の否定発言

 3月24日(日)の朝9時、ヨーロッパ最大の有料放送チャンネル・スカイTVの政治ショーに、ハモンド財務相が出演した。私もライブで見ていたが、当然、保守党のクーデターについての質問ばかりが続き、同財務相は以下のように答えた。

・あと2週間ほどで、英国は合意なき離脱に直面するリスクがある

・メイ首相のブレグジット案は、英国にとって最適な案であると確信している

・(メイ首相の引きずり下ろしについての質問に対し)保守党が決めるべきことは、誰が首相になるか?ではなく、英国の将来について、真剣に考えることを先決すべきである。首相が変わったからと言って、英国が直面している問題が解決するわけではないことを、忘れてはならない

・メイ首相の引きずり下ろしを実行するということは、かなり身勝手なことだ

・国民の皆さんは、先が見えないことに大きな不満と不安を抱いている。1日も早く、はっきりさせるためにも、今後、数日間でIndicative Vote(詳細後述)の可能性も含め対応するだろう。もし、Indicative Voteが実行されたときに、自由投票となるかについては、わからない。

・MV3を今週(3月25日~)中に実施するかの判断は、首相が行なうが、もし実施された場合、現状では可決することは、かなり難しい状況である

・私自身の個人的な意見を述べると、合意なき離脱と、EU基本条約50条の一方的な破棄の可能性は排除する。しかし、2度目の国民投票については、あり得るかもしれない。

 この発言を受け、メイ首相引きずり下ろしの実現性が、いったん遠のいた。しかし、保守党内部の亀裂はひどく、3月25日(月)にも、議会でメイ首相の退陣要求が出る可能性が、一切、排除されたわけではなさそうだ。

 今週(3月25日~)は、メイ首相辞任と、後任人事の可能性についても、気をつけていきたいと思っている。メイ首相が辞任したら、英ポンドは買いという意見もあるが、後任の首相が誰になるか? どういうブレグジット観を持ち合わせているかで、かなり変わってくるだろう。

●メイ首相、別荘で重要人物らと話し合い

 メイ首相は、ボリス元外務相や、他の保守党の重要人物を、3月24日(日)の夕方から別荘に招き、話し合いをしていると伝えられている。当記事を執筆している現地時間24日(日)19時の時点では、まだ何も報道されていない。内容次第では、また何らかのどんでん返しがあるのかもしれない。

 MV3が実施されるのか? あるいは、Indicative Voteで、議会がここからのブレグジットを決定するのか? それにより…

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