■7月利下げはほぼ織り込み済み。パウエル議長はハト派へ
FOMCで市場が注目するのは、メンバーの金利見通しを示すドットチャートや、パウエルFRB議長の会見になります。
ここで利下げの可能性が出てくれば、米ドル安に推移するのではないかと考えています。

(出所:FRB)
CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)のFEDウォッチでは、7月FOMCでの利下げ確率が84%まで高まっています。今の状態で利下げを示唆しなければ、昨年(2018年)後半のときのように、株価が下がることにもなるため、パウエルFRB議長もハト派な発言になると思います。

(出所:CME)
■来週はG20。米中首脳会談はどうなる?
市場のもう1つの注目材料である、G20(20か国・地域首脳会合)ですが、米中首脳会談の開催の有無は、まだ決まっておらず、トランプ大統領は、合意できなければ関税第4弾をかけることを示唆しています。さらに、「25%よりも、はるかに高い関税を課す」と脅している状況です。
【参考記事】
●米中交渉決裂なら米ドル/円は105円割れ!? トランプ大統領の円安誘導批判にも警戒!(6月13日、今井雅人)

6月28日(金)~29日(土)に大阪で開催されるG20の場で、米中首脳会談が開催されるかどうかは、まだ未確定の状態。トランプ大統領は合意できなければ関税第4弾の発動や、25%以上の関税を課すことを示唆しているが… 写真は2017年11月の米中首脳会談時のもの (C)Bloomberg/Getty Images
FOMCでは、今後、利下げされることが予想されていますが、関税第4弾も控えていることから、リスク回避の動きにもなりやすい状況といえます。
利下げとなれば、米国と、日本やユーロ圏などとの金利差が小さくなるため、米ドル安になる可能性が出てきます。
【参考記事】
●ユーロは積極的に買える状況ではない。でも、上昇余地があると考える理由は…?(6月11日、バカラ村)
■米ドル/円は買われる状況ではない!
米ドル/円は、108円台での推移が続いていますが、FOMCが利下げをすれば米ドル安になると思われ、リスク回避の動きもあって下がる可能性があり、今の状況からは、上昇するのは難しいと思います。
G20までは、動きにくいという面もありますが、買われるような状況ではなく、上がれば売りで良いような状況が続くのではないかと考えています。

(出所:TradingView)
クロス円が下がっていることもあって、それが米ドル/円の上値を抑えることにもなると考えています。
【注目情報】
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ロビンスカップ・ジャパンFX2017(Robbins World Trading Championship)優勝で高い実力を見せつけたカリスマ個人トレーダー・バカラ村氏。彼の相場予測&トレードが毎日配信される、有料メルマガ「バカラ村のFXトレード日報!(月額:5,060円(税込))」はザイFX!がお届けしている有料メルマガです。
「バカラ村のFXトレード日報!」では個人トレーダー目線で初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスや相場分析などを、メルマガでご覧いただけます。
「バカラ村のFXトレード日報!」は、登録後10日間は無料解約可能なので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)