■9月の米中閣僚級協議にはかなり悲観的…
さて、米中は9月初旬に再び、閣僚級協議を行う予定です。トランプ米大統領が、追加関税の実行日を9月1日(日)としたのは、この交渉を睨んでのことであるので、まだ門戸が閉じているわけではありません。
しかし、米国が中国側に要求していることの中に、中国がどうしても飲めない内容が含まれているので、それを米国がある程度、妥協しない限り、合意は難しいと言わざるを得ません。
トランプ米大統領の性格を考えると、米国が妥協する余地も限られているため、先行きはかなり悲観的に考えざるを得ないのが現状です。
米中の閣僚級協議は9月初旬に再開される予定だが、米国側の要求には中国がどうしても飲めない内容が含まれており、米国が妥協する余地も限られているため、先行きはかなり悲観的だというのが今井氏の考え (C) Chip Somodevilla/Getty Images News
■米ドル/円やユーロ/円は戻りがあれば売りで!
このような事態を前提とした場合、この先、さらに円高が進行していく可能性は、まったく否定できません。
とりあえず、現状はお互いの措置がいったん出尽くした感があって、市場も少し落ち着いてはいますが、これはあくまでも一時的と考えておくべきでしょう。
米中交渉が劇的な雪解けの展開にならない限り、円安方向に戻っていく可能性は、極めて低いと考えています。
たとえば、米ドル/円の107.00円近辺や、ユーロ/円の120.00円あたりなど、円安に戻ることがあれば、円買い(=米ドル/円やユーロ/円の売り)をしておくのが一番、有効ではないかと考えています。
【参考記事】
●FOMC後の米ドル高は極めて自然な反応。でも、その流れが続かないと考える理由は?(8月1日、今井雅人)
●目先の米ドル/円はまだ戻り売り。でも、104円台以下は長期的な買い場になるかも!?(8月6日、バカラ村)
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
■混迷深まる英国。英ポンドはいずれ大幅下落!?
ただし、相場はかなり荒れているので、売買する金額を通常より小さくするなど、十分に注意をしながらトレードに臨んでいただきたいと思います。
なお、英国のジョンソン首相は、就任してすぐに窮地に陥っており、英国は益々、混迷しているので、米中の問題とは別に、英ポンドはいずれ、かなり下落すると考えています。
【参考記事】
●ボリス・ジョンソン英首相の「合意なき離脱」発言続く…。ポンド/円は中期的に120円へ(8月1日、西原宏一)
●ドル/円決壊! 年初来安値104.87円更新が視野に。英ポンド/円の戻りを売りたい!(8月5日、西原宏一&大橋ひろこ)
●新英首相ボリス・ジョンソンってどんな人? 合意なき離脱を呼ぶ!? ナルシストの正体!(7月30日、松崎美子)
(出所:TradingView)
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