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田向宏行
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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

今はリスクオフではない! 米ドル/円が
8月高値109.33円を回復する前提条件とは?

2019年09月27日(金)17:27公開 (2019年09月27日(金)17:27更新)
陳満咲杜

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■米ドル/円とドルインデックスの連動性からわかることは?

米ドル全面高の市況が続いている。ドルインデックスは再度99の節目に迫り、米ドル/円は107円の大台を守り、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペアの多くも保ち合い状態となっている。

ドルインデックス 日足
ドルインデックス 日足

(出所:Bloomberg)

世界の通貨VS円 日足
世界の通貨VS円 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足

 米ドル/円とドルインデックスの連動性は、ユーロ、英ポンドなど外貨に比べ、実は高くない。実際、連動性の高低で、おおむねリスクオン・オフの度合いを測ることもでき、両者の連動性が高い時期においては、リスクオンとまでは言い切れなくても、リスクオフの時期ではないと言える。今はまさにそのとおりだと思う。

ドルインデックスVS米ドル/円 日足
ドルインデックスVS米ドル/円 日足

(出所:Bloomberg)

 典型的なリスクオフの局面では、ドルインデックスと米ドル/円は完全に背離する。すなわち、ドルインデックスが急伸する一方、米ドル/円が急落する局面だ。もう10年前のことだが、あのリーマンショック後の市況がその好例で、なお記憶に新しい。

ドルインデックスVS米ドル/円 月足
ドルインデックスVS米ドル/円 月足

(出所:Bloomberg)

 となると、市場センチメントはまだ完全に回復していないが、足元はリスクオフの局面でないことは確かだ。米ドル/円とドルインデックスの連動性が高い時期においては、やはり積極的に「リスクを取る」判断や行動が望ましい

【ドルインデックスに関する参考記事】
米ドル全体に賭けろ! FX界の日経平均=ドルインデックスを取引する方法があった!

 「打たれ弱い」日経平均さえ、一時2万2000円の大台を回復、これからも高値トライを継続するだろう。

日経平均 日足
日経平均 日足

(出所:Bloomberg)

 高値圏での保ち合いが続く米国株も、頭打ちになったのではなく、さらなる上昇の土台を固めている途中、という認識の方が正しいかと思う。

NYダウ 日足
NYダウ 日足

 

(出所:Bloomberg)

■米ドル/円の107円トライは押し目ポイントとして重視すべき

 トランプ米大統領弾劾云々でリスクオフを主張する声も多いが、今のところ、いわゆる安全資産の円や金(ゴールド)などのパフォーマンスではそれが確認されていない。ゆえに、米ドル/円の判断としては、引き続き押し目買いでいきたい。

 米ドル/円は9月24日(火)に一時107円の節目にトライしたが、これは押し目ポイントとして重視すべきだ。この見方、筆者の9月25日(水)のレポートをもって、根拠を開示したい。

米ドル/円 日足(9月27日に再作成、クリックで拡大)
米ドル/円 日足(9月27日に再作成、クリックで拡大)

(出所:FXブロードネット

 デイリーの指摘の通り、ドル/円は107関門前後にて押し目を果たしているかと思われる。根拠は以下の通り:

 まず、GMMAも一目均衡表もブル基調への転換を果たし、事実上4月以来の出来事である次に、6月、7月の安値ゾーンや8月の元抵抗ゾーンは合致、106後半~107前半に集中しただけに、目先再度支持として役割を果たす公算。

 更に、遅行線とGMMAにおける長期線組の関係、ここからサポートを確認できれば、GMMAの「鰯喰い」のサインや一目均衡における「雲」の支持形成につながる見通し。最後に、RSIなど主要オシレーター系指標らの堅調もあって、ここからの下値余地が限定されることも推測される。

 もっとも、昨日の陰線は弱気サインと見なされ、ここから下値余地限定、かつ昨日高値107.79のブレイクがあれば、押し目の完成を示唆する最初のサインとなる。スイングトレードなら、目先押し目のところではないかとみる。

 トランプ米大統領弾劾の可能性が伝えられて以降…

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