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フォーメーション分析とリバーサルフォーメーション
酒田五法の三山のように、一定期間を費やして形成されるチャートのパターンから相場の先行きを予測する手法を、現代では「フォーメーション分析」と呼びます。フォーメーションには、大きく分けて「リバーサルフォーメーション」と「コンティニュエーションフォーメーション」の2種類がありますが、ここでは相場の高値圏や安値圏に出現してトレンドを反転させることが多い、「リバーサルフォーメーション」を紹介します。
リバーサルフォーメーションは、その形状からさらに5つに分類されますが、そのなかでも汎用性が高く多くのトレーダーに支持されているのが、ダブルボトムとダブルトップに代表される「ダブルフォーメーション」と、ヘッド・アンド・ショルダーズで有名な「トリプルフォーメーション」です。
ダブルボトム・ダブルトップ(ダブルフォーメーション)
ダブルフォーメーションでは、「ダブルボトム」と「ダブルトップ」の2つのパターンが有名です。
ダブルボトム
「ダブルボトム」は下降トレンドが続いたあと、相場の安値圏でアルファベットの「W」に似た形状を描いて反発に転じるパターンです。
図のように2つの谷を形成するのが特徴で、あいだの山の水準から平行に引いた「ネックライン」を超えるとダブルボトムが完成します。
一般的に、2つの谷は同水準か、2つ目の谷が1つ目の谷の水準を下回らないことが条件とされていますが、2つの谷を結んだ線が右肩上がりの「安値切り上げ型」、右肩下がりの「安値切り下げ型」も、ネックラインを明確に上回ってフォーメーションが完成すれば、おおむねダブルボトムと解釈されます。
ダブルトップ
「ダブルトップ」は上昇トレンドが続いたあと、相場の高値圏でアルファベットの「M」に似た形状を描いて反落に転じるパターンです。
ダブルボトムを真逆にした形状で、2つの山を形成し、あいだの谷の水準から平行に引いた「ネックライン」を下回るとダブルトップが完成します。
ダブルトップにも、2つの山を結んだ線が右肩上がりの「高値切り上げ型」、右肩下がりの「高値切り下げ型」があり、いずれもネックラインを明確に下回ってフォーメーションが完成すれば、おおむねダブルトップと解釈されます。
ヘッド・アンド・ショルダーズ(トリプルフォーメーション)
トリプルフォーメーションの代表的なパターンが、酒田五法の三山でも知られる三尊や逆三尊に似た形状の「ヘッド・アンド・ショルダーズ」です。出現頻度はそれほど高くなく、教科書どおりのきれいな形状が出現する確率も低めですが、相場の高値圏や安値圏で出現すると、トレンドの転換を示す可能性がきわめて高いパターンとして知られています。
上昇トレンドが続いたあと、相場の高値圏に出現して下降トレンドへ転換していくのが「ヘッド・アンド・ショルダーズトップ」、下降トレンドが続いたあと、安値圏に出現して上昇トレンドへ転換していくのが「ヘッド・アンド・ショルダーズボトム」です。
ヘッド・アンド・ショルダーズトップは両サイドの山の高さがほぼ同じで、真ん中の山がそれよりも高いのが特徴です。中央の山を人の頭、左右の山を両肩に見立てたことから、このように呼ばれています。ヘッド・アンド・ショルダーズトップを真逆にした形状が、ヘッド・アンド・ショルダーズボトムです。
トリプルトップ・トリプルボトム
トリプルフォーメーションにはヘッド・アンド・ショルダーズのほかにも、3つの山の高さがほぼ同じとなる「トリプルトップ」、3つの谷の深さがほぼ同じ水準となる「トリプルボトム」もあります。
ヘッド・アンド・ショルダーズよりも重要度は低下しますが、同じような水準が3回もサポートやレジスタンスとして機能したということは、その水準で上げ止まりや下げ止まりが強く意識された証拠で、ネックラインを明確にブレイクすると、トレンドが転換する可能性が高いフォーメーションと認識されています。
リターンムーブと、パターン完成後の到達価格を予測する方法
ダブルボトムやダブルトップに代表されるダブルフォーメーション、ヘッド・アンド・ショルダーズなどのトリプルフォーメーションでは、ネックラインをブレイクしてパターンが完成したあとに、相場がいったんネックライン付近まで戻る、「リターンムーブ」と呼ばれる動きを見せることがあります。
リターンムーブが発生し、価格がネックラインを明確に下抜けたり上抜けたりしてしまうとパターンは完結せず、ダブルフォーメーションやトリプルフォーメーションを形成しはじめる前のトレンドへと逆戻りする可能性があります。
反対に上の図のように、リターンムーブのときにネックラインがサポートやレジスタンスとして機能すると、トレンドの転換がより明確になり、新しいトレンドへつながっていく可能性が高くなります。
到達価格の予測方法
リバーサルフォーメーションではパターンが完成すると、新たなトレンドが発生した方向へ、どこまでトレンドが継続するかをある程度は推測することができます。
ダブルフォーメーションの場合は、直前の谷または山からネックラインまでの変動幅を、ネックラインから垂直に上乗せした水準が到達価格のメドになります。あくまで最低限の目標水準という位置づけで、相場の状況によっては、それ以上の上昇や下落も期待できると考えられています。
トリプルフォーメーションの場合は、ヘッド・アンド・ショルダーズなら真ん中の一番高い山、または一番低い谷からネックラインまでの変動幅を、ネックラインから垂直に上乗せした水準をメドとするのが一般的です。
ただし、パターンの完成直前に形成した最後の山や谷からネックラインまでの変動幅を、ネックラインから垂直に上乗せした水準をメドとする考え方もあり、実際の相場では、この方法で推測した水準あたりで相場の勢いが弱まることも少なくありません。
フォーメーションの完成には出来高も重要
日本古来の罫線分析(チャート分析)では、ダブルボトムは「二番底(二点底)」や「毛抜き底」、ダブルトップは「二番天井(二点天井)」や「毛抜き天井」と呼ばれて活用されてきました。考え方に違いはありませんが、罫線分析は短い期間を対象としている一方、現代のチャート分析では数週間~数カ月の長めの期間を対象にしているとも言われています。
フォーメーション分析は、株価の値動きが分析対象となって発展したもので、売買が成立した量を表す出来高(できだか)も考慮する必要があると定義され、出来高の増え方や減り方が、最終的にフォーメーションが完成するのか、前のトレンドへ逆戻りするのかを左右すると考えられています。
FXでは、外国為替市場の出来高を正確に把握することは不可能ですが、パターンの条件や定義を把握しておけば、トレンドの転換や新たなトレンドの発生を見極める手段として有効に活用できるでしょう。
リバーサルフォーメーションにはダブルフォーメーションとトリプルフォーメーションのほかに、「ソーサーフォーメーション」「ラインフォーメーション」「スパイクフォーメーション」と呼ばれるパターンもあります。興味のある方は、テクニカル分析の専門書などを参考にしてみてください。
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