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ヘッド・アンド・ショルダーズ
出現頻度はそれほど高くありませんが、リバーサルフォーメーションの1つで、世界中の多くのトレーダーに親しまれているのが「ヘッド・アンド・ショルダーズ」です。
これは、酒田五法の三尊や逆三尊と同じようなパターンになります。
上昇トレンドが続いたあとに、相場が高値圏と思われる付近で出現して、下降トレンドへ転換していくのが「ヘッド・アンド・ショルダーズトップ」、下降トレンドが続いたあとに、相場が安値圏と思われる付近で出現して、上昇トレンドへ転換していくのが「ヘッド・アンド・ショルダーズボトム」です。

ヘッド・アンド・ショルダーズトップは、3つの山で構成されます。両サイドの山の高さがほぼ同じで、真ん中の山がそれよりも高いのが特徴です。中央の山を人の頭、左右の山を両肩に見立てたことから、このように呼ばれています。ヘッド・アンド・ショルダーズトップをひっくり返した形状が、ヘッド・アンド・ショルダーズボトムです。
ヘッド・アンド・ショルダーズが完成するまで
ヘッド・アンド・ショルダーズトップを例に、形成過程を見てみましょう。

1から3までは、上昇トレンド中の一般的な動きです。サポートラインで下値が支えられ(1と3)、上昇チャネルラインで上値を止められる(2)形です。その後、前回高値2は超えるものの上昇チャネルラインへ到達せず(4)、サポートラインを割り込んで前回安値3の水準付近まで下落(5)します。この時点で、上昇トレンドの継続条件を満たさなくなり、上昇トレンドが終わる可能性が高まります。
価格が前回安値3を割り込んでいけば、上値切り上げ型のダブルトップになりますが、3がサポートになって反発することで、3と5の谷を結んだネックラインが形成されます。その後、サポートラインを回復できず、最初の高値2よりもやや低い位置で上げ止まり(6)、ネックラインを割り込むと(7)、ヘッド・アンド・ショルダーズトップが完成します。
一番高い4の山を起点にして、相場が下降トレンドへ転換していることもわかります。

リターンムーブがあった場合は、ネックラインがレジスタンスとして機能するかが、重要なポイントになります。7へ到達した価格がネックライン付近へ戻したものの明確に超えられず(8)、7の谷を下回ると、下降トレンドへつながっていく可能性が高くなります。リターンムーブのときにネックラインを明確に上回ると、相場が上昇トレンドへ回帰していく可能性があります。

ヘッド・アンド・ショルダーズボトムは、ヘッド・アンド・ショルダーズトップと真逆です。両サイドの谷の深さがほぼ同じで、真ん中の谷がもっとも深くなります。

到達価格の予測方法
ヘッド・アンド・ショルダーズトップとヘッド・アンド・ショルダーズボトムは、パターンが完成すると、その後の価格の到達メドが予測できます。予測の方法には2つあります。
一般的にはよく知られているのは、真ん中の一番高い山、もしくは一番低い谷からネックラインまでの価格を、ネックラインから垂直に上乗せした水準です。

もう1つは、パターンの完成直前に形成した最後の山や谷からネックラインまでの価格を、ネックラインから垂直に上乗せした水準です。実際の相場では、こちらの方法で推測した水準あたりで、相場の勢いが弱まっていることも少なくありません。
ヘッド・アンド・ショルダーズトップとヘッド・アンド・ショルダーズボトムの出現頻度は高くなく、教科書どおりのきれいな形になることも、それほど多くありません。パターンを見つけるには、それなりにチャートを見る力も必要です。しかし、相場が高値圏や安値圏と思われる付近で出現すると、トレンドの転換を示す可能性がきわめて高い、非常に有効なフォーメーションです。
トリプルトップ・トリプルボトム
ヘッド・アンド・ショルダーズは、トリプルフォーメーションと呼ばれるリバーサルフォーメーションの一種です。トリプルフォーメーションには、3つの山の高さがほぼ同水準となって形成される「トリプルトップ」、3つの谷の深さがほぼ同水準となって形成される「トリプルボトム」もあります。

ヘッド・アンド・ショルダーズに比べると重要度は低下しますが、3回にわたって同じような水準がサポートやレジスタンスになったということは、その水準で上げ止まりや下げ止まりが強く意識された証拠です。ネックラインをブレイクすると、トレンドが転換する可能性が高いフォーメーションとして認識されています。こちらもぜひ、覚えておきたいパターンです。
リバーサルフォーメーションにはほかにも、「ソーサーフォーメーション」、「ラインフォーメーション」、「スパイクフォーメーション」というパターンもあります。興味のある方は、テクニカル分析の専門書などを参考にしてみてください。
(最終更新日:2021年4月7日)
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