■米ドル高は米大統領選挙と景気の良さが原因
その大きな原因の1つは、前回のコラムでもお話したとおり、米大統領選挙に向けてトランプ大統領が、景気拡大最優先の政策を採るという期待感です。
【参考記事】
●市場の新型コロナウイルスへの反応は読みどおり。米ドル/円の108円台は迷わず買い!(2月6日、今井雅人)
●俺の手から血が吹き出るまで買う! 米国株の強さの理由はトランプの「信用」にあり!(2月5日、志摩力男)
再選を目指すトランプ大統領が米大統領選挙に向けて景気拡大最優先の政策を採るという期待感が、米ドル高の大きな原因の1つになっていると今井氏は指摘 (C) Chip Somodevilla/Getty Images News
2つ目は、足元の景気状況が、しっかりしているということです。
2月7日(金)に発表された、米国の雇用統計を見てみましょう。
【FX初心者のための基礎知識入門】
●米雇用統計は、FXトレーダーなら知らない人はいない、月に一度のお祭り的イベント
1月の失業率は、3.5%の予想のところ3.6%と、やや悪い結果でしたが、より注目度の高い非農業部門就業者数は、16.0万人増加の予想のところ22.5万人の増加と、好調な結果となっています。
※米労働省労働統計局のデータをもとにザイFX!が作成
【過去12カ月の数値データと過去60カ月のグラフはこちら】
●経済指標/金利:米国主要経済指標の推移(非農業部門雇用者数)
■米国の相対的な強さも米ドル高要因
3つ目の原因は、他の国との比較論です。
私は、再三、申し上げていますが、ドイツを始めとして、欧州各国の景気状況が、あまり良くありません。
【参考記事】
●110円超えの米ドル/円は当面、押し目買い。ユーロ/米ドルは、上がれば売りが良さそう(1月17日、今井雅人)
為替相場は比較論ですので、どうしても、米国の相対的な強さが際立ってきます。それが、米ドル高という形をもたらすということだと思います。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
■ユーロ/米ドルを中心に米ドル買い方針を継続
新型コロナウイルスの影響には、今後も注意をしておく必要はあると思いますが、たとえ深刻になっていったとしても、米ドル優位の状況は変らないと思います。
ただし、米ドル/円だけは、リスクオフで円高になる影響を受ける可能性がありますので、他の通貨とは少し違うかもしれません。
ユーロ/米ドルを中心に、米ドル買いの基本方針はそのまま維持しながら、トレードに向かいたいと思います。
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」。
その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。
「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)