■株高が続き、市場のコンセンサスが変わりつつある
株高が続いている。米国株のリード、また、ナスダックのリードは相変わらず、そして、NYダウや日経平均の追随も鮮明になってきたから、市場のコンセンサスも変わりつつある。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
株高に懐疑的な見方の多くは、今、変わろうとしているように見える。
もっとも、筆者のような、最初から株のV字回復を主張してきた者なら、これまで冷たい視線を注がれることが避けられなかっただろう。
しかし、株の力強いリバウンドが継続されるにつれ、これまで株高の見通しをバカにしていた方々も微妙に軌道修正しはじめ、「一段安必至」云々を言わなくなってきた模様だ。
現状を見ると、ナスダックはいったん最初のギャップ(2月21日と24日の間)を「埋め」、日経平均はいったん200日移動平均線(200日線)を打診、また、NYダウは2月高値(史上最高値)を起点とした全下落幅の61.8%を取り戻したので、V字回復はもちろん、これからさらに戻り余地を拡大するかと思われる。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
以前、本コラムで指摘したように、早ければ2020年年内、遅ければ2021年前半に、高値更新もあり得るだろう。もちろん、この場合でも米国株のリード、また、ナスダックスのリードは変わらない。
【参考記事】
●日米株は早ければ2020年内に高値更新! 一本調子に回復? それとも2番底をつける?(2020年5月1日、陳満咲杜)
■株下落派の「改心」によって株高が一服するかも?
反面、前述のように、これまで株高の見通しをあんなにバカにしていた面々の「改心」が見られることを、逆に警戒のサインと見なし、株高の一服を意識しておきたい。
相場の真実とは、将来について皆の見方が分かれるのが正常で、合致すればするほどトレンドが進まなくなる恐れが大きい、ということだ。頑固なベア(下落)派が立場を放棄し、場合によってはロング派に転換したら要注意なので、株高のトレンドが変わらなくても、一服するぐらいは十分想定され、また、そうなる可能性が高いと思う。
為替市場では、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)における堅調な値動きが目立つ。特にユーロ/円の切り返しが一層鮮明になってきた。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
前回のコラムで提示したレポートの指摘どおり、いったん200日線のトライを果たしているから、これから120円の心理的大台の打診があってもおかしくなかろう。
【参考記事】
●「リスクオフの円安」を警戒!円は「翻弄される通貨」から「普通の通貨」へ(2020年5月22日、陳満咲杜)
株高の局面において、クロス円の反発をリスクオン…
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)