■BOE、マイナス金利と量的緩和拡大に注目
今週(6月15日~)は、日本と英国で金融政策発表があります。
結果の公表は、日銀金融政策決定会合が明日6月16日(火)、BOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])のMPC(英中銀金融政策決定会合)が6月18日(木)です。
日銀は無風となりそうですが、MPCはマイナス金利についてのアナウンスメントと、量的緩和の拡大規模が注目。
マイナス金利について英中銀チーフエコノミストのホールデンさん、副総裁のカンリフさんなどから発言が相次いだこともあり、一部では導入期待が高まっています。
ただ、今回は見送りの予想。
量的緩和の規模については、1000億ポンドの増額がコンセンサスです。
【参考記事】
●トランプの米ドル高発言は神予想の再来!? 米ドル/円、106円台ミドルは買ってもいいか(5月18日、西原宏一&大橋ひろこ)
英ポンドについては「通商合意なき離脱」の可能性がくすぶっており、不確実性が高い。触りにくいですね。
【参考記事】
●ブレグジットの移行期間延長は不可避? 復活したジョンソン首相は奇跡を起こせるか(4月22日、志摩力男)
■コロナが「一物一価」を崩壊させる?
コモディティ市場では、ゴールドのもみ合いが長く続いています。
西原さんが予想するように株価の調整が続くなら、そろそろ水準を切り上げてもおかしくない雰囲気ではありますね。
また、値動きとは関係ありませんが、「モノ」であるコモディティ市場で「一物一価」の原則が崩れ始めています。
現物と先物の価格差は本来、アービトラージ取引により解消されますが、新型コロナで人だけでなくモノの移動が制限されたことにより、現物取引ができない反面、先物市場に資金が流入し、価格の乖離が大きくなっています。
アービトラージが効きにくいことから流動性も低下しており、価格差が解消されにくくなっています。
原油も貯蔵タンクの問題からマイナス価格に陥りました。
モノの取引であるコモディティならではですね。
【参考記事】
●原油暴落! 今日がクライマックスかも!? 為替市場のルールは、変わりつつある!(4月20日、西原宏一&大橋ひろこ)
●原油価格が史上初のマイナスに! 一体なぜ? 各社の原油CFDはマイナス価格になったのか?
今週の戦略は、どう考えますか?
株価の調整を見込んで、米ドル/円の売りですね。
107円台後半から108円台を丁寧に戻り売りしていきたいと思います。
106円、105円を下抜けるのは容易ではありませんが、どこかで急落する局面があるのではないでしょうか。

(出所:TradingView)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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