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米ドル/円は161.95円高値更新後の介入リスクに警戒!
日銀会合は利上げなし予想だが植田総裁の利上げへの
決意を確認したい。米国のオマーン湾封鎖で世界の
エネルギー問題はさらに深刻化する

2026年04月25日(土)07:00公開 (2026年04月25日(土)07:00更新)
志摩力男

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米国のオマーン湾封鎖で世界のエネルギー問題は深刻化

 現在、為替市場にもっとも影響を与えるのはイランにおける戦争です。

 戦闘が激化し、エネルギー価格が上昇すると米金利は上昇し、米ドルが上昇します。反対に戦闘が落ち着くとエネルギー価格が低下し、米金利は低下、米ドルは下落します。

 株価に関しては、戦闘激化=株価下落でしたが、最近は耐性がつき、半導体中心に最高値更新する強い相場となっています。AIに対する需要はやはり本物です。

 イラン戦争は、停戦が合意されましたが、和平交渉は進んでいません。イランのホルムズ海峡封鎖に対し、米国はその外側オマーン湾封鎖という「奇手」に出ました。

 これまではホルムズ海峡が封鎖されているため、各国の船は海峡の外に出ることができませんでしたが、イランの許可を得た船と、イランの船は海峡を通る事ができました。ところが米国がその外側を封鎖したことで、イランの許可を得たとしても、その船はオマーン湾の外には出ることができないし、イランの船も動けなくなってしまいました。

 より強固にホルムズ海峡が封鎖されたことになります。イランの原油(日量350万バレル)は外に出て中国やインドに運ばれましたが、今後は米軍によりイランの原油も湾外に出ることができなくなります。世界のエネルギー問題はより深刻化することになります。

 米国としては、イランを従来以上に強く経済封鎖したようなものです。そのうちイランは経済封鎖に音を上げ、交渉の場に出てくるというのが米国の狙いのようですが、上手くいくのでしょうか。イランは簡単には音を上げないでしょう。

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高い原油価格は米ドルをサポート!円高にするのは相当難しい

 米国とイランの和平交渉は頓挫したままです。トランプ大統領は和平交渉なく、勝手に手を引くかもしれません。そうなると、ホルムズ海峡が封鎖されたままの状態での撤退になります。封鎖されたままであれば、原油価格は上昇していくしかありません。

WTI原油 日足
WTI原油 日足

(出所:TradingView

 世界の原油需要は1日約1億バレル。ホルムズ海峡を通っていたのが日量2000万バレル、全体の20%にもなります。20%の供給を他から探さなければいけません。供給余力のある国は限られます。最有力はやはり米国のシェールオイルになるのでしょうか。米国の原油産出量はこのところ劇的に伸びています。

各国の原油産出量
各国の原油産出量

(※筆者提供)

 つまり、原油購入のため、世界はより米国に依存することになるわけです。世界最大の埋蔵量を誇るベネズエラも米国は属国化しました。イランにおける戦争はドタバタで、上手くいっていませんが、各国をより米資源に依存させることから、米国の支配力は強まると言えそうです。

 そして、原油を購入するためには米ドルが必要になります。高い原油価格は米ドルをサポートします。

ドルインデックス 日足
ドルインデックス 日足

(出所:TradingView

 日本の基本的な収支を考えると、貿易収支にほとんど傾きはありませんが、資源価格の上昇が続けば当然貿易収支は赤字化することになります。

 日量300万バレルが必要なのであれば、1バレル=65ドルの時であれば、1ドル=159円を前提に計算すると、年間の原油購入代金は11.3兆円ですが、1バレル=100ドルとなると17.4兆円と6兆円増えることになります。天然ガスや石炭等々他のエネルギー価格も上昇するので、通常より10兆円程度貿易赤字が増えることになりそうです。

 その上、NISA関連では年間10兆円程海外に流出します。いわゆるデジタル赤字も10兆円程外に出ていきます。

 継続的に円高にするためには、相当難しい状況になってきました。

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来週は中銀ウィーク!

 一方、来週はゴールデンウィークを迎える中で、経済カレンダー的には多くの中央銀行政策決定会合を迎えます。

4月28日(火) 12時前後 日銀
4月29日(水) 翌(30日)午前3時 FOMC(米連邦公開市場委員会)
4月30日(木) 20時 BOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])
4月30日(木) 21時15分 ECB(欧州中央銀行)
5月5日(火)  10時10分頃 RBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])


●日銀金融政策決定会合(4月28日)

現行政策金利 0.75%  予想:政策変更なし

 少し前まで利上げ確率は70%近くまでありましたが、ロイターや日経新聞等で利上げしないとのリーク報道があり、現状では利上げ確率5%となっています。

 イラン戦争が始まり、ホルムズ海峡封鎖という「想定外」のことが起こり、植田総裁は「物価の上振れリスクと景気の下振れリスクの両方」があり「そういう場合の政策対応は非常に難しい」と発言しています。利上げのリスクは現時点では取れないでしょう。

 市場は会合後の植田総裁の会見に注目することになりそうです。

 利上げはないので、政策発表直後は米ドル高・円安の反応になることが想定されます。よって15時半から予定されている植田総裁の会見では、その動きを打ち消すため、ややタカ派的になると思われます。6月利上げを示唆する内容になるとも思いませんが、利上げへの総裁の想いが強いかどうかを見極めたいところです。

 日銀展望レポートでは、2026年度後半から2027年度にかけてのCPI(消費者物価)や成長率見通しがどのように示されるか、基本的な利上げ路線がしっかり継続していくか、その決意を見たいところです。

 この日銀政策決定会合をきっかけに160円を突破して行く可能性は当然ありますが、同時に当局による為替介入にも注意したいところです。

 過去2回、日銀金融政策決定会合直後に介入がありました。個人的には161.95円の高値更新後に介入のリスクは高まるのではないかと思っています。

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足

(出所:TradingView

●FOMC(4月29日)

現行政策金利:3.50~3.75%  予想:政策変更無し

 市場は政策変更なし、と予想しています。さらに言うなら、多くのエコノミストは2026年いっぱい政策据え置きになると予想しています。

 3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨では、コア財のインフレ加速を関税の影響と分析しており、PCEコアインフレは3.0%と目標の2%を依然として上回っています。雇用・GDPへのリスクは下方、インフレへのリスクは上方に傾いているとの判断が示されています。

 声明文で「インフレリスク重視」か「景気減速リスク重視」か、どちらを強調するかで米ドルの方向性が分かれると思います。タカ派的スタンス継続なら米ドル高・円安圧力。

●BOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])(4月29日)

政策金利:3.75%  予想:据え置き

 多くのエコノミストは据え置きを予想しています。前回の会合では久しぶりに全員一致での政策維持が決定されました。英国はエネルギー輸入依存度が高く、今回の戦争の影響を受けやすいと、言えます。

 据え置き確実なので、英ポンドへの直接インパクトは限定的なものになりそうです。ただし、インフレ見通しや年内利上げに言及するメンバーが増えれば英ポンド買い、スタグフレーション懸念の強調なら英ポンド売りとなりそうです。

●ECB(欧州中央銀行)(4月30日)

現行政策金利(預金ファシリティ):2.00%  予想:据え置き

 3月会合でECB(欧州中央銀行)は、中東における紛争がインフレに上方リスク、成長に下方リスクをもたらしているとし、2026年のインフレ見通しを2.6%へ引き上げ成長率は0.9%へと下方修正しました。

 欧州の労働市場は、日本や他の地域と違い、インフレ率の上昇が即座に給与に反映される傾向があります。いつまでたっても実質賃金上昇率が前年を下回る日本とは違います。

●RBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])(5月5日)

政策金利(キャッシュレート):4.1%  予想:利上げ優勢

 RBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])は2025年に3回の利下げを実施して3.60%まで引き下げましたが、その後インフレが再加速。2月会合では全会一致で3.85%へ利上げし、3月会合も5対4の僅差の投票で4.10%へと追加利上げを決定しました。

 ANZ(オーストラリア・ニュージーランド銀行)、CBA(コモンウェルス銀行)、NAB(ナショナルオーストラリア銀行)の主要3行は5月に0.25%引き上げを予想。Westpac(ウェストパック銀行)はさらにアグレッシブで、5月、6月、8月各回で追加利上げし、4.85%のターミナルレートに持っていくことを予想しています。

利上げ余地があるということは、通貨(豪ドル)に上昇余地があるということでしょう。豪ドル/円のロング(買い)は良いアイデアに見えます。

豪ドル/円 日足
豪ドル/円 日足

(出所:TradingView


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