今週は重要な中銀会合ウィーク
今週(2026年7月27日~)は、重要な中央銀行の金融政策決定会合が続きます。
7月29日(水)FOMC(米連邦公開市場委員会)
7月30日(木)英MPC(イングランド銀行[英国の中央銀行])
7月31日(金)日銀金融政策決定会合
●FOMC
注目はFOMC。ウォーシュ新FRB議長2回目の会合となります。市場予想は、政策変更なし。しかし、シカゴCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)が提供するFedWatchでは、利上げ確率は33.7%と結構高めです。

(※筆者提供・CME)
7月以降の市場予想を見ると9月利上げがほぼ確実視され、12月に2回目の利上げが予想されています。

(※筆者提供・CME)
今回のFOMCでは、政策変更なしがコンセンサスではありますが、9月には利上げする可能性が濃厚ということであるなら、今会合で利上げしてもまったく不思議ではないと言えます。もし利上げすれば「サプライズ」でしょう。
ウォーシュ新FRB議長は、就任直後からインフレに対する強いタカ派姿勢を示しています。それでも、トランプ大統領に関係が近いことから、その「タカ派姿勢」も見せかけではないかと、市場から色眼鏡で見られているところはあります。
姿勢だけタカ派でも、結局利上げしないだろうと…。
前回のFOMCで示されたドットプロット(ドットチャート)、そしてFOMC議事要旨から推測するに、FRB(米連邦準備制度理事会)内は利上げ派と据え置き派でほぼ拮抗していることが推察されます。

(※筆者提供)
よって、ウォーシュ議長の判断次第で、結論が変わる可能性は大きい。ある意味、リーダーシップを取るチャンスです。
ここは、利上げでFRB内を説得し0.25%(25bp)利上げを決定すれば、「タカ派」ウォーシュは本物だと強くマーケットに訴えることができます。
よって、FOMCに向けて、確率はまだ高くはないですが、万が一の利上げに備えて、米ドルを買ってヘッジする動きが出てくる可能性が高いとみておきたいです。
FOMCまでは米ドルは堅調、その後、政策変更なしであれば米ドルは緩むということになるでしょう。もし万が一、利上げした場合、米ドルはサプライズから急騰することになるので、注意したいところです。

(出所:TradingView)
●英MPC
バーナム新政権が誕生した直後だけに、政策変更はないでしょう。
【※関連記事はこちら!】
⇒英ポンドと英国債が売りで反応したバーナム新首相の「柔軟性」は何を意味するのか?バーナム政権が失敗すれば英国の将来は本当に厳しいものになる!(7月21日、松崎美子)
●日銀金融政策決定会合
前回のコラムでも書きましたが、「骨太の方針」で財政支出の拡大、名目成長率重視(高いインフレ率維持)を目指す方針が示されました。政権の基本方針がインフレ志向なので、円高にすることは難しいでしょう。
【※関連記事はこちら!】
⇒米ドル/円は将来的に200円超えも想定すべきか?高市政権の「骨太の方針」は事実上の「インフレ・円安宣言」のようなものだった!(7月28日、志摩力男)
前回会合で利上げしたばかりなので、政策変更はないでしょう。会見において、植田総裁がタカ派的姿勢を見せて、円安の流れを押し留める…との観測もありますが、それは難しいと思います。
多少、タカ派的姿勢を見せても、トレンドを押し戻すのは難しい。利上げを早めると言っても、12月利上げ予想が10月になる程度です。
米ドル/円は、政権が本気で政策を転換し、円を守る姿勢を見せない限り、円安が続くと思います。
当局による為替介入のタイミングはあるのか?
リスクとしては、為替介入です。日銀政策決定会合後に、米ドル/円が上昇することはよくあるパターンです。おそらく今回も、会合後に円安が進むのではないかと予想しますが、カウンターで為替介入が入る可能性もあります。
為替介入があれば、その分だけ米ドル/円は落ちます。しかし、落としても5円程度なので、下手をすると頑張って介入しても160円すら割らない可能性もあります。
世界中の多くのトレーダーが為替介入を待って、米ドル/円をロングにしたいと待ち構えています。
もうひとつのリスクとしては、米国株の下落、AI関連株の下落で、リスクオフからの円買いが起こることですが、その可能性はもうだいぶ低くなりました。実際、この数日半導体関連株が下落し、日経平均も下げましたが、米ドル/円は全く無視でした。
為替介入があれば、押し目買いチャンス。介入がなければ、米ドル/円は165円を超えていく展開になるのではないかと想定しています。

(出所:TradingView)
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