ITバブル崩壊と現在のAI相場がそっくり? 株価急落の背景にFRBの利上げ
マーケットは基本的に方向感を失った状態になっていますが、今回はそんな中で、今後注視しておかなければならない動向について考えてみます。
それは、最近の株式市場の動きと今後の展開についてです。
それを考えるにあたって、1990年代後半に発生し、2000年以降に大きく崩壊していったITバブルについて振り返ってみましょう。
1990年代後半にITブームが起き、マーケットでは先行きを楽観する見方が広がり、IT関連株式を中心に株式市場が高騰しました。それと並行して、米国ではインフレが加速しました。
過熱する景気とインフレを抑えるため、FRB(米連邦準備制度理事会)は1999年6月から利上げを開始。2000年3月には政策金利を6.0%まで引き上げました。
利上げが開始されたころは、依然として株価の上昇が続き、2000年3月10日(金)、ナスダック総合指数が終値ベースで当時の史上最高値5048ポイントを記録しました。

(出所:TradingView(トレーディングビュー))
しかし、そこをピークに市場は急落を始めました。それまで、借入などでどんどん投資をしていた赤字のドットコム企業のうち、金利上昇などで資金繰りが悪化した企業が続出しました。
さらに悪いことに、エンロンやワールドコムなどの大型企業の不正会計が発覚し、市場への不信感が一段と強まりました。
最終的にナスダック総合指数は2002年10月に終値ベースで1114ポイント前後まで下落し、ピーク時から8割近く(約78%)暴落しました。その後、マーケットは徐々に沈静化していったという流れでした。

(出所:TradingView)
現在の状況を見ると、米国を中心としてAIブームが起き、AI関連の半導体などの企業の株価が急騰しました。その後インフレ懸念からFRBは利上げを再開し、その影響もあってか、AI関連企業の株価が急落しています。パターンとしては、ITバブルのときにそっくりだということがわかります。
結局、マーケットはいつの時代でも常に先取りをして、一時的に行き過ぎてしまう傾向があります。また、借入れで投資を積極的に行うビジネスモデルは、高金利に弱いという特徴もあります。
この先、ITバブル崩壊のような悲劇的な流れになるのかは正直わかりませんが、可能性は十分あるため、あまり楽観的に考えないほうがよいと思います。
メキシコペソ/円の安易な買いは要注意、米ドル/円の短期取引に徹したい
株式市場が不安定になってくると、金利差を活用したキャリートレードの解消がさらに進む傾向があります。
さらに、米国の利上げによって新興国、特に米国近隣の新興国は大きなマイナスの影響を受けることがよくあります。
現在、メキシコペソ/円が急落していますが、その背景にはこうした2つの要因があると考えられます。
日足や週足を見ると、かなり売られすぎゾーンに入ってきているように見えますが、月足を見ると、ダブルトップから下落している途中にも見えます。

(出所:TradingView)
株式市場の行方が不透明である以上、メキシコペソ/円がかなり安くなってきたからといって安易に買うのはあまり良い戦略とは思えません。今回の混乱がどの程度のものになるのかをしっかり見極めることが必要になってきます。
当面は、米ドル/円を中心に短期間のポジションテイクに徹しようと考えています。

(出所:TradingView)
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」。
その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。
「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。















![ヒロセ通商[LION FX]](/mwimgs/9/7/-/img_975127cf2c6be2ac1a68a003ef3669c022946.gif)








株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)