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株式市場はパニック気味だが、為替市場は穏やか。「リスクオフの米ドル高」にはならないとみる
株安円高の蓋然性を繰り返し指摘してきた。案の定、日米株はともに崩れ、JTのロシア工場の件もあって、株式市場は目下パニック気味だ。
対照的に、為替市場はいたって冷静というか穏やかだ。円は高騰しておらず、米ドル全体の状況も静かというか、やや堅調な推移を見せている。
「リスクオフの米ドル高」となるのだろうか。答えはもちろんノーだ。
もっとも、米中間選挙の結果を受けて株安となった説には、懐疑的だ。筆者からみると、中間選挙の結果はどうであれ、程度の差はあるものの、株安自体は変わらない。何しろ、日米株ともにかなり買われすぎの状況だった。
為替相場の落ち着きは長く続かない!? 米ドルの戻り売りをメインストラテジーとして据え置くべき
株の過熱感に比べ、米ドル全体は堅調と言えるものの、買われすぎの状況ではなかった。ゆえに、株の急落があっても米ドル全体は売られず、目先は冷静さを保っているところだ。
しかし、このような状況を長く保てるとは思わない。米ドル全体は堅調な推移を見せているものの、決して強くはなかった。ユーロ/米ドルの市況を見ればおわかりいただけるではないだろうか。
フランスの暴動がもたらした国債急落など、EU(欧州連合)圏の事情が悪化しているなか、ユーロ/米ドルは1.11ドルの節目を守った。

(出所:TradingView)
利上げした英ポンドにいたっては、英ポンド/米ドルは1.32ポンド前半を守っていたが、一時1.35ポンドまで反発した。

(出所:TradingView)
米ドルは、目先、保ちあいを維持しているものの、大きく買われる状況ではないから、「リスクオフの米ドル高」もあり得ない、ということだ。
むしろ逆であろう。リスクオフが続く場合、米ドルは売られる公算が高い。
今回、米中間選挙における共和党の大敗は、米債務問題がクローズアップされる結果につながりやすいから、米ドル全面安はこれから鮮明化していくだろう。
2026年年内にでも債務上限に再度接近するとされる米債務問題だが、打開する場合は両院多数派の民主党と協議しなければ対策を打てない。しかし、やっと返り咲いた民主党が安易に許すはずがない。医療保険、関税や企業税などなど、一連の譲歩をトランプ政権から引き出せない限り、協議の難航はむしろ当然の結果だと思われる。
米財務省による国債買い入れ額の拡大と相まって、米ドルの信頼を棄損する出来事がこれから噴出しかねない。
こういった環境の中、米ドルをむやみに買えないのは自明の理だ。またどこかで米ドル売りが仕掛けられるだろう。詰まるところ、米ドル全体は上値余地が限定的で、下値余地が大きい、という状況だと思う。
米ドル/円は159~160円のレジスタンスゾーンが消滅しない限り、戻り売りが最善の戦略か
ゆえに、米ドルの戻り売りをメインストラテジーとして据え置くべきであろう。
米ドル/円にいたっては、159~160円というメインレジスタンスゾーンの存在、また同存在の消滅が値動きによって証明されない限り、戻り売りが最善の戦略だと思う。
ユーロ/円は175円の節目割れがあれば、少なくとも172円台へ下値余地が拡大するとみる
ユーロ/円は円高をリードしてきた分、引き続き注目しておきたい。いったん175円の節目を守り、178円台半ばまで切り返してきたものの、頭が重い印象は変わらない。
より大きなテクニカル上の節目と言えば、180~182円といったメインレジスタンスゾーンの存在が大きく、それを上回れない限り、ユーロ/円の下落トレンドは変わらないだろう。
175円の節目割れがあれば、少なくとも172円台へ下値余地が拡大するから、要注意だ。

(出所:TradingView)
11月の米ドル/円は値幅の拡大を警戒すべき! 156円割れがあった場合、素直に米ドル売り・円買いを実行した方がよい
米ドル/円は10月23日(金)にて、いったん156円の節目直前まで下がっていた。同節目をもって、これからの値動きを占えるだろう。
要するに、割り込む前では保ち合いを維持できるが、いったん割り込むと、米ドル売りが殺到する可能性は大きく、一気に152円台のサポートを再度確認していくだろう。
「リスクオフの米ドル高」よりも「リスクオフの円高」の方が達成されやすく、またテクニカル上の視点からみれば蓋然性が高いと言える。
ちなみに、先月(10月)、米ドル/円の値幅は極めて限定的だったので、今月(11月)値幅の拡大を警戒すべきだ。この場合、いったん152円台の打診があれば、そこに留まらず、さらなる変動率の拡大、すなわち下値余地の拡大があっても決しておかしくない。
目先、米ドル売りを躊躇し、なかなか円を買えない方も、156円割れがあった場合、素直に米ドル売り・円買いを実行した方がよいかと思う。なぜなら、今の株式市場の急落と同じように、損切りが続出する恐れが大きいから、円の一段の急騰はほぼ確実だとみるからだ。

(出所:TradingView)
今晩(11月6日)の米雇用統計がどうであれ、相場の基調やセンチメントを大きく修正できないだろう。
最近の株式市場の例と言えば、キオクシアという個別株が好例となってくるだろう。幻想を持ち、損切りが遅れた方々の多くは、最後は市場から追い出される宿命にある…市況はいかに。






















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