こんにちは。
■荒い値動きとなった、この1週間のユーロ/米ドル
先週のコラムで取り上げたユーロ/米ドルですが、依然として不透明な状況にあります。6月16日(木)には、一時1.4074ドルまで急落しました(「ジム・ロジャーズが米ドルを買った!『QE2』終了でユーロ/ドルは1.39ドル台へ」を参照)。
ユーロ/米ドルはその後、ギリシャのパパンドレウ政権の信任投票を控えて買い戻しが活発化し、6月21日(火)の日本時間早朝に、ギリシャ議会が155対143でパパンドレウ政権の信任決議案に賛成したことから、一時は1.4442ドルまで反発しました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
しかし、日本時間で6月23日(木)早朝に行われたFRB(米連邦準備制度理事会)のバーナンキ議長の会見で「QE3(量的緩和策第3弾)」に関する言及がなく、米国株が反落したため、為替市場は「米ドル買い」に反応しました。
ユーロ/米ドルは再び1.4300ドル割れとなっており、この1週間は荒っぽい値動きとなりました。
■今週のユーロ/米ドルのトレーディングが難しいワケは?
ギリシャに関しては、解決しなければならない問題が山積しており、次のハードルは来週の「ギリシャ緊縮財政提案」の行方です。
ギリシャ問題はメディアでも大きく取り上げられ、先週から多くの投資家がユーロの下落に備えてヘッジを急速に進めてきているため、トレーディングとしては、丁寧にユーロ/米ドルの戻りを待って売りたいところです。
加えて、この後にご紹介する英ポンドが主要通貨に対して下落しており、ユーロ/英ポンドが急騰していることが、足元におけるユーロ/米ドルのトレーディングを難しくしています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/英ポンド 4時間足)
先週までは、ギリシャに関する報道がなされた時点で「追撃売り」をしても、収益を上げやすいマーケットでした。
ところが、今週に入ってからはユーロ/英ポンドの影響が大きく、ユーロ/米ドルの下落時に「追撃売り」を行うと、かなりの高い確率で踏み上げられるので要注意です。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
ユーロ/米ドルに関しては、当面のところは1.40~1.45ドルのレンジ内で乱高下した後、ジワジワと下値を切り下げていく展開でしょうか?
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