フランスにしてもギリシャにしても、大統領や政権が変わったことで今後の財政再建に対して、「今までどおりには、いかないのではないか?」という不透明感が出ていることは事実ですが、先は、「まったくわからない」という状況です。
であれば、ここからはフランスやギリシャの出方を見たいところです。
そうなるとマーケットでは、再び“様子見ムード”が広がってしまうのではないでしょうか?
■ユーロ急落は、長く続かないだろう
5月7日(月)のユーロの動きには少々驚かされたかもしれませんし、もちろん材料次第ではありますが、私は、このままユーロが急落し続ける可能性は、それほど高くはないと思っています。
IMF(国際通貨基金)やEUが進めてきた財政再建についても、まったく白紙になってしまえばユーロ暴落もありえるでしょうが…
今のところ、そのようなイメージは持てません。
■懸念深まる米国経済。マーケットはもみ合いへ
むしろ、心配なのは米国の動向です。
先週の米・雇用統計では、非農業部門雇用者数が、「前月比:11万5000人増」となり、市場予想平均の「前月比:16万人増」より弱い結果となりました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
2カ月連続の弱い数字で、雇用の伸び悩みが見て取れます。
「米国経済を見るときは、雇用と住宅が大切」ということを当コラムでも何度かお伝えしていますが、そのうちの1つである「雇用」に、ちょっと黄色信号が出ているかもしれません。
こうなってくると、ますます強気にはなれない。
というのが今の相場のイメージですから、やはり各通貨はもみ合いに入り込んでしまうのではないでしょうか?
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