■米雇用統計が散々な結果で追加緩和期待高まる
先週のコラムで、米雇用統計8月分が注目ですと話しました。
【参考記事】
●米雇用統計が好調なら追加緩和見送りか。 米ドル/円、豪ドル/円は少し買ってOK!(今井雅人、9月6日)
さて、結果はどうであったか。
注目の非農業部門就業者数ですが、前月比9.6万人の増加にとどまり、先月の16.3万人の増加から大幅に減少。事前予想の13万人の増加も下回りました。
また、7月分の数字も16.3万人の増加から14.1万人の増加に下方修正されるという散々な結果となりました。

この結果によって、本日9月13日(木)に結果が発表されるFOMC(米連邦公開市場委員会)において、さらなる金融緩和が実施される可能性が非常に高くなりました。
そうしたムードを受けて、米ドル安が進んだために、米ドル/円も77円台に入りましたし、ユーロ/米ドルも一気に1.29ドル台にまで上昇しました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
ユーロは、ECB(欧州中央銀行)が無制限に各国の国債を買うと宣言したことも上昇の追い風となっています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
材料があると相場は素直に動くという典型的な例だったと思います。
■FOMCでQE3実施なら米ドル安・株高に
さて、FOMCに関してです。
まず、今回のFOMCでは、現在2014年後半程度まで低金利政策を実施するとされているものを2015年にまで延長することは確実ではないかと思います。
これは、ほぼ市場も織り込んでいると思いますので、決定されてもそれほど市場に影響はないと思います。
より注目が集まるのは、さらなる量的緩和、いわゆるQE3が実施されるかどうかということになってきます。
金融市場関係者の中では、QE3実施が決定されると予想しているのは6割程度のようです。
もし実施されることになれば、米ドル安がさらに進むことになると思います。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
一方、株式市場には好材料ですので、上昇しやすい状況になってくると思います。
そうなると円相場には円安圧力がかかってきますので、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)では円安が進みやすくなるのかな、とイメージしています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
■豪ドル/円は80円をサポートに買い
前回のコラムで、豪ドル/円は80円あたりをサポートとして買ってみるのも良いのではないかと書きましたが、その見方は今のところ機能しているようです。NZドル/円も同様です。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 日足)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:NZドル/円 日足)
いずれにしてもFOMCの動向を見極めた上で、頭をしっかり整理して戦略を練ってほしいと思います。
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