■調整相場でもユーロ/米ドルは約330ポイント下落
みなさん、こんにちは。
今週(9月24日~)も前コラムでご紹介したユーロの調整相場が続いています。
【参考記事】
●日銀の発表で米ドル/円は上昇したが、あっという間に元に戻ったのはなぜ?(9月20日、西原宏一)
ユーロ/米ドルは9月17日(月)に日足で久しぶりに陰線を出して以降、乱高下しながらも徐々に値を下げており、9月26日(水)の欧米市場では一時、1.2836ドルまで下落。

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
これで1.3172ドルの高値から1.2836ドルまで約330ポイント下落しました。

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足)
スペインのデモを筆頭に南欧情勢が予断を許さない展開になっており、欧州周辺国の国債利回りが上昇しています。
これがユーロ/米ドル下落の要因という報道が多いのですが、第3四半期末を控えて、米系企業からの米ドル買いが持ち込まれていることもユーロ/米ドルの下げを誘因しています。
結果、先週(9月17日~)からのユーロ/米ドルの下落がファンダメンタルズを伴った下落なのか、季節的要因での米ドル買いなのかが判断しにくいところ。
先週(9月17日~)、ユーロ/米ドルロングの手仕舞いを推奨していたゴールドマン・サックスをはじめとする米系投資銀行のユーロ/米ドルの予測も、当面はいったん調整との見方が多数。
ただ、米系参加者の多くは、主要中銀の緩和策の中でもアメリカのQE3(量的緩和第3弾)の内容が突出していることから、先週(9月17日~)からの調整が終わると、再び米ドル安・ユーロ高に戻ると考えているようです。
どちらにせよ、期末を控えた今週(9月24日~)のユーロ/米ドルは1.2700~1.3000ドルの狭いレンジでの推移。
来週(10月1日)から第4四半期に突入し、新たな米ドル売りが市場に持ち込まれるのかどうかに注目です。
■リスクオフ相場では豪ドルの下げ足が加速?
調整相場が終わると、再び米ドル安になり、ユーロ/米ドルは上値を探るという見方が米系を中心に増えている中、大きな反発(米ドル安・豪ドル高)が期待されていないのが豪ドル。
今回の中央銀行相場の上昇でユーロ/円は一時、103.89円まで急騰しましたが、豪ドル/円は8月の高値である83.50円にも届かずあっさり反落。

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:ユーロ/円 4時間)

(出所:MetaQuotes Software社のメタトレーダー)
ここに来て、本邦投資家の豪ドルからの資金流出が増えている模様です。
もっともこのところの豪ドル/円は79~83円の狭いレンジでの推移に終止しており、急落するわけではないのですが、豪ドル投資を支えてきた本邦投資家のセンチメントが変わりつつあることに欧米の投資家は注目しています。
仮に米系投資銀行が考えているように、来月再び「米ドル安・株高」が進んだとしても、上記の点から豪ドルの上昇は緩慢なものになる可能性が濃厚。
逆に今回の主要中銀の緩和策にも関わらず、10月以降グローバルに株価が低迷し、リスクオフの展開になった場合は、ユーロ債務問題を抱えたユーロよりも豪ドルの下げ足が加速されるのではないでしょうか?
ともあれ、sell the fact(事実売り)での調整の後、「雇用が改善されるまで継続する」と言われているQE3効果で10月は再びユーロ/米ドルが反発するのかどうかに注目。
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