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西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

オバマ氏の再選で米国金融株が急落!
金利見通しが変わった豪ドルは急騰!

2012年11月08日(木)17:44公開 (2012年11月08日(木)17:44更新)
西原宏一

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■オバマ大統領再選で金融株が急落!

 みなさん、こんにちは。

 注目の米大統領選ですが、大方の予想どおりオバマ現職大統領が再選されました。

 オバマ大統領が再選されたということは、金融縮小法案が強化されることを意味し、2012年11月7日(水)の米国株式市場では金融株が急落

 バンク・オブ・アメリカ(BOA)やJPモルガン・チェースはいずれも大幅に下落しました。

 連れて、下げ幅を拡大していたアップルは3.8%も下落し、9月の高値から21%もの急落を演じています。

 S&P500指数も2.4%下げて1394.53ドル。

 選挙結果の発表と同時に米国株が総崩れとなり、金融市場は悲観的なムードで新大統領を迎えるという展開となっています。

■市場の注目は「財政の崖」問題へ移行

 ただ、メディアの報道と相違し、金融業界ではオバマ大統領が再選されるというのは先週末(11月3日、4日)からほぼ織り込まれていましたので、昨日(11月7日)の米国株下落は想定内。

 前回2008年の米大統領選では、選挙の結果発表前日は株が上昇、当日は米国株が急落というパターンでした。

 今回も今のところ同様の流れとなっており、米国株が続落するかどうか、本日11月8日(木)の米国株の動向を確認したいところです。

11月はヘッジファンドの決算月でもあり、彼らも利益の出ている株は早々に利益を確定する動きには出ますが、株の続落を見越してリスクを取るという時期ではありません。

 米大統領選を終え、市場の注目は「財政の崖」に移行しています。

 ただ、こちらもマーケットではすでにかなり警戒感が高まっています。

 逆に問題を回避できるとの見通しが強まれば、ポジティブ・サプライズとなりやすい状況でもあるため、株の反発にも注意したいところです。

■豪ドルはリスクオフの流れでも下げが限定的だった

 さて、昨晩(11月7日)のリスクオフの流れの中で、想定以上の耐久性を見せたのが豪ドルでした。

 従来であれば、リスクオフの時に下落幅を拡大するのは、リスクアセット通貨の代表である豪ドル。

 ただ、豪ドルは10月のある経済指標の発表より流れを変えており、リスクオフの局面で大きく下落する通貨ではなくなっています。

 注目されたのは10月に発表されたオーストラリアの消費者物価指数(CPI)

オーストラリア連邦統計局が24日発表した第3・四半期の消費者物価指数(CPI)は前期比1.4%上昇と、市場予想の1.1%上昇を上回った。
炭素税の導入でエネルギー価格が上昇したことが背景。
CPIの発表を受け、豪ドルは上昇。市場が織り込む追加利下げの確率が低下した。
基調インフレ率は前期比0.75%。市場予想の0.6%を上回った。
前年比ベースの基調インフレ率は2.5%で、豪準備銀行(RBA)の長期目標である2-3%の範囲内に収まっている。

(出所:ロイター)

■12月の利下げはない!? 豪州の金利見通しが急転!

 このCPIの発表を受け、市場参加者の金利見通しが急転しています。

 一番強烈だったのは、11月6日(火)のRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])政策金利発表で、「50bpt(0.5%)の利下げ」を予想していた某北米のエコノミストがいきなり金利据え置き予想に変更したこと。

 エコノミストはトレーダーと違って、金利見通しを一気に変更することは少ないのですが、彼が一気に見通しを変更したことが話題となりました。

 そして11月6日(火)にRBAが発表したのは、政策金利の据え置き

 発表されたRBA総裁のコメントもハト派なトーンではありませんでした。

 金利先物市場では12月にRBAが25bpt(0.25%)利下げすることを50%程度織り込んでいるようですが、友人のファンドマネジャー達によれば、12月の利下げの可能性はほぼなくなってきているとのコメント。

 オーストラリアにとっての外部要因(米国の財政の崖、欧州債務問題)などで仮に金融市場が大混乱すれば、RBAのスタンスも変わるかもしれませんが、オーストラリアの内部要因からすれば、12月の利下げはほぼなくなったのではないでしょうか。

 金利引き下げの予測が大幅に後退するにつれ、10月後半より豪ドルは堅調に推移。

 11月7日(水)に米国株が急落した局面でも、急落するユーロを横目に、豪ドルの下落は限定的で、現在も83円台を保っています。

豪ドル/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:豪ドル/円 4時間足

 本日11月8日(木)に発表された豪雇用統計も好結果に終わり、11月6日(火)にRBAが金利を据え置いたことを正当化する結果になっています。

■動きが目立っている豪ドルクロスに注目!

 豪ドル/米ドルや豪ドル/円ではまだ目立ちませんが、豪ドルクロス(豪ドルと米ドル以外の通貨との通貨ペア)で見ると、ユーロ/豪ドルや豪ドル/NZドルといった通貨ペアでは豪ドルが急騰

ユーロ/豪ドル 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:ユーロ/豪ドル 4時間足

豪ドル/NZドル 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら →FXチャート&レート:豪ドル/NZドル 4時間足

 11月に入り主要通貨がレンジ内での動きに終始する中、短期筋が注目しているのはこうした豪ドルクロスです。

 当面、豪ドルの動向に注目。


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