■米国予算問題などで若干株安・円高が進行したが…
米国の2014年の予算が暫定予算すら可決しない状況が続き、さらに米国の債務上限が10月17日(木)に迫っていることが、市場に若干の混乱を招きました。
日米ともに、株価は下落。

(出所:米国FXCM)

(出所:株マップ.com)
円高も、若干進行しました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
しかし反応そのものは、それほど極端なものではありません。今まで、何度も同じパターンがあり、その度に最後は妥協するという状況が続いてきたために、おそらく最後は何とかなるだろうと、どこかで楽観視しているからでしょう。
■今後、一方的な株高や円安にはなぜならないと思うのか?
実際問題として、10月9日(水)、共和党サイドからもオバマ米大統領サイドからも、話し合いをするという解決に向けての前向きな姿勢が示されています。
10月17日(木)を乗り切れば、また市場も落ち着いてくるでしょう。しかし、今後は、一方的な株高や円安の流れは出てこないと思っています。それは、米国の経済指標が伸び悩んでいることが一番の理由です。
失業率も徐々には低下してきていますが、それでも低下の速度は依然として遅いです。住宅価格の上昇もここにきて、少しペースダウンしてきています。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
一言でいえば、景気は悪くはないが、若干伸び悩んでいるという状況であり、市場もそれに即した動きをするだろうと考えています。
■混乱が繰り返されれば、米国の格付け引き下げも
さらに、今回のような混乱が今後も繰り返されれば、米国の政治運営能力に疑問符がつき、格付け会社が格付けを引き下げる、という事態も想定しておく必要があるかもしれません。
すでに10月9日(水)、カナダの格付け会社ドミニオンレーティングサービシズ(DBRS)は、米国の格付け「AAA」を引き下げ方向で見直すことを表明しています。
決して先行きは、バラ色ではありません。
■FRB初の女性議長は雇用拡大を重視するハト派
さて、オバマ米大統領は2014年1月に任期満了を迎えるバーナンキFRB議長の後任に、イエレンFRB副議長を指名しました。
イエレン副議長は、彼女の恩師であるトービン氏の考え方に強い影響を受けた「雇用の拡大を重視するハト派」として知られています。
彼女が新しいFRB議長になるのであれば、金融緩和の縮小開始は、かなり先に延びるのではないかとの観測が市場にも広がっており、それを好感して株式市場も上昇しています。

(出所:米国FXCM)
しかし、金融緩和が続くので株式市場に資金が流入し、株価が上昇するという短絡的な発想はそろそろ限界がきているような気がしてなりません。個人的には、過剰な期待はしない方が賢明だと考えています。
■株式、為替ともに揉み合いが続くと想定
最後に、為替市場の動向に若干触れておきたいと思います。米国の混乱を懸念して円高が進行し、米ドル/円は、一時96.55円まで下落しました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
市場の短期的なポジションが依然としてロング(買い)になっていることから、投げ売りが出るかもしれないと注目していましたが、実際は、日本の年金運用機関であるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)からの米ドル買いなど、長期の機関投資家による米ドル買いが目立ち、米ドル/円を下支えしました。
こうした投資家の行動を見る限り、大きく円高に向かうような展開は、当面はなさそうだと予想できます。今後も株式市場、為替市場とも揉み合いの展開がまだ続くと想定しておきたいところです。
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