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■世界各国で先行き不透明…。すぐに相場は戻らないだろう

 欧州の銀行の収益悪化も深刻です。

 ＥＣＢ（欧州中央銀行）など、すでにマイナス圏にある中央銀行が金利をさらに引き下げた場合、欧州の銀行の収益はさらに悪化するとの見通しが広がっており、欧州当局も景気回復のための次なる一手に、頭を悩ませている状況です。

 このように、世界各国で先行きに不透明感が広がっている状況下にあるので、前回のコラムでもお伝えしたとおり、2015年夏のチャイナショックのように、すぐに相場が戻るという展開にはならないと考えておきたいと思います。

【参考記事】
●マイナス金利導入はなぜタイミングが悪かった？介入がもしあれば絶好の売り場（２月12日、今井雅人）

■米ドル/円は113円台から114円台のレンジをウロウロ

 しかし、ここから一方的に円高・株安が進むかといえば、それも可能性としては低いと思います。やはり、短期間での変動幅が大き過ぎました。

世界の通貨ＶＳ円 日足

（リアルタイムチャートはこちら → FXチャート＆レート：世界の通貨ＶＳ円 日足）

 かなり短期的な投機ポジションも溜まってしまったので、そのポジションの調整をする期間が必要でしょう。

 ですから、この１週間ぐらい（２月18日～）は、もみ合いの展開となる可能性が高いのではないでしょうか。米ドル/円は113円台から114円台のレンジの中をウロウロするような展開をイメージしています。

米ドル/円 ４時間足

（リアルタイムチャートはこちら → FXチャート＆レート：米ドル/円 ４時間足）

 ある程度の期間もみ合いが続いたあと、次の展開は、ジリジリと円高・株安が進んでいくという感じになるかな、とのイメージです。2016年１月からの激しい相場展開のような動きにはならないと思っています。

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