■日経平均は1000円ほど、米ドル/円は3円ほど上昇
前回のコラムでは、「円高・株安の動きがいったん落ち着いて、少し円安・株高になる可能性が高い」との見通しを立てていました。
【参考記事】
●日銀の追加緩和あっても効果は一時的!問題は長期化…戻りはしっかり売っていく(1月21、今井雅人)
この1週間を見ると、ほぼ想定どおりの動きになっています。
日経平均は、1000円ほど上昇。
(出所:株マップ.com)
為替相場も米ドル/円で3円程度、円安の方向に向かいました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
■短期筋のポジション調整が起きて相場が反転
一気に相場が一方向に進んだあとは、短期筋の投資家のポジション調整が起きやすいため、相場も反転するということが頻繁に起きますが、今回も例外ではなかったようです。
前回のコラムでご紹介したIMM(国際通貨先物市場)のポジションも、さらに円買いが増えていましたが、これが良い示唆になったと思います。
【参考記事】
●日銀の追加緩和あっても効果は一時的!問題は長期化…戻りはしっかり売っていく(1月21、今井雅人)
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
■米ドル高相場になっていかない理由は?
さて、今後についてですが…
2015年に中国経済の減速が中国以外の新興国経済に打撃を与える。また、米国の利上げが重なれば、さらなる新興国からの資金流出を招き、景気減速をもたらすリスクが生じてくる。したがって、米国も利上げペースを鈍化せざるを得なくなってくるのではないか
という見通しを私は立てました。
それが「米ドル高になっていかない原因にもなってくる」、こう考えていました。
【参考記事】
●証券会社の上昇予想は話半分で読むべき。日経平均1万5000円、米ドル/円は110円も(2015年12月25日、今井雅人)
●ドル/円120円~121円台はなぜ買いなの?安易な新興国通貨への投資は止めよう!(2015年12月17日、今井雅人)
■2016年、FOMCの利上げペースは鈍るかも
1月27日(水)、2016年初めてのFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されました。金利は、予想どおり据え置かれています。
声明文の中では、「世界の経済・金融情勢を注視している」とした上で、「そうした情勢が労働市場やインフレ、また見通しのリスクバランスに対してどのように影響するか精査している」としています。
これは、前回の声明文よりは、世界経済の影響をより深刻にとらえているという表れとなっています。
これまでFOMCは、「2016年に0.25%の利上げを4回実施する」との見通しが主流でありましたが、これで少しペースが落ちるかもしれないという印象を受けています。
利上げのペースが鈍ってくるとすれば、やはり、米ドル高相場には、なかなかなりにくいということではないでしょうか。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル VS 世界の通貨 日足)
中国でありますが、相変わらず株式市場は絶望的な…
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