■原油先物価格の動向で市場に一時的な安定感
金融市場全体に、一時的に安定感が出てきています。
そのきっかけになっていると考えられるのは、原油先物価格です。
WTI原油先物価格(NY原油)を見ると、限月交代したばかりという事情もありますが、年初来高値を更新し、4月21日(木)現在で、44.48ドルにまで上昇してきています。
(出所:CQG)
■ニュースが出て急落しても、原油価格はすぐに反転
4月17日(日)にカタールの首都、ドーハで開催された主要産油国会合で、OPEC(石油輸出国機構)加盟国、非加盟国を合わせた18カ国が増産凍結の合意文書に署名すると思われていましたが、土壇場でサウジアラビアが反対し、交渉が決裂したことは記憶に新しいところです。
これを受けて、原油先物価格は、週明け4月18日(月)早朝のオセアニア市場で一気に37.61ドルまで急落しましたが、その後は、一転して買い戻しの動きとなりました。
さらに、4月20日(水)早朝には、「クウェートでの石油労働者によるストライキが終結した」ことをきっかけに再び急落したものの、NY市場では、また急激な買い戻しとなってしまいました。
これだけのニュースが出て、すぐに反転してしまうということは、かなりポジションがショートに傾いていると考えるべきだと思います。
また、EIA(米エネルギー情報局)の週間在庫統計でも、米国の原油在庫積み増しが、先週から大幅に減少していることも明らかになりました。
どうやら、需給調整が進んでいるのかもしれません。
■ダウ平均は1万8000ドル、日経平均は1万7000円超え
このように、原油先物価格の底堅い動きに呼応する形で、株式市場も全般的に上昇してきています。
ダウ平均が1万8000ドルを超えてきたほか、日経平均も1万7000円をしっかりと上回ってきています。
(出所:CQG)
(出所:株マップ.com)
為替市場でも当然…
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