■下院でオバマケアの代替法案が可決されるか注目
そんななか、米下院では本日3月23日(木)に、オバマケア(医療保険制度改革)の代替法案が採決されます。市場では今週(3月20日~)に入って「共和党内部での調整が進んでおらず、可決に十分な票が集まっていない」との憶測が台頭。
NYダウの大幅な下落なども伴い、目先のトランプ政権に対する不安心理が高まっています。前日の3月22日(水)になって「共和党内で26人が反対を表明しており、賛成票が7票足りない」との具体的な数字も表面化。
直前になって「法案通過のために修正案も検討」していることが明らかになるなど、かなり不安定な状況が明るみとなりました。
(出所:Bloomberg)
米ドル/円は、目先のサポートレベルとして重要視されていた、2月7日(火)の安値111.596円を、3連休明けの21日(火)に下抜けて下落。22日(水)のNY市場では、一時110.735円まで売り込まれることになりました。
(出所:Bloomberg)
■まだ完全にレンジを下抜けたわけではないが…
市場では、「長く続いてきたレンジ相場を下抜けたのでは?」との見方も増えてきており、米ドル/円の売りを仕掛ける向きも多くなってきているようですが、3月23日(木)の東京市場では再び111円台半ばまで買い戻しが入るなど、まだまだ完全に下抜けてきたような勢いは感じられません。
むしろ、目先は、110円台後半での「本邦実需勢の買い意欲の強さ」を確認したような値動きとなっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
ただ、オバマケア代替法案に対する市場の反応などを見てもわかるように、まだまだトランプ政権に対する不安は続くことになります。
米ドル/円は、たとえ戻りがあったとしても、しばらくは頭が重くなるという慎重な見方で臨みたいと思っています。
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