■日米首脳会談が貿易問題を取り上げる場に!?
日本に関していえば、来月(4月)、安倍総理が急遽、北朝鮮の件で訪米し、トランプ米大統領と会うことになりました。
北朝鮮問題では、韓国に主導権をとられ、日本は外された形になってしまったため、慌てて会談を申し込んだのですが、これが逆に、「日本の米国に対する貿易黒字の問題を取り上げる場を与えることになってしまうのではないか」という懸念も、市場関係者の中には広がっています。
安倍総理が4月に訪米してトランプ米大統領と会うことが決定した。北朝鮮問題で遅れをとったために慌てて申し込んだ形だが、市場からは貿易問題を取り上げる場を与えてしまったのではないかという懸念も…。写真は2017年の日米首脳会談後に行われた記者会見の様子 (C)Chip Somodevilla/Getty Images
そういう点においても、4月の日米首脳会談には、注目しておく必要があるでしょう。
■円高リスク高い。米ドル/円は崩れれば100円方向
さて、3月17日(土)に発表された、IMM(国際通貨先物市場)のポジション動向を見ると、投機筋の米ドルに対する円売り越しポジションは、一時期に比べると減少していることがわかります。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
しかし、依然として、円ショート(=売り)に傾いているままであるということも事実です。
このポジション動向と、円相場を取り巻く環境を総合的に考えると、やはり、円高リスクの方が、かなり高いと言わざるを得ません。
【参考記事】
●円売り回避の背景にある3つのリスクとは? 米ドル/円は107円前後になれば戻り売りで(3月16日、今井雅人)
今のところ、米ドル/円は、3月2日(金)の安値105.25円を底値にして、105円台を何とか保ってはいますが、ここが何かのきっかけで崩れると、100円に向かう展開になってくる可能性は、十分にあると考えています。
(出所:Bloomberg)
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