■またしてもトランプ発言で雰囲気が一変!
トランプ米大統領の一言が、またしても市場の雰囲気を一変させました。
7月19日(木)、トランプ米大統領は、FOMC(米連邦公開市場委員会)で金利を引き上げていることに対して、不快感を示しました。
また、利上げの結果として米ドル高になっていることに対しても、米国が利上げを継続していることに対して、EU(欧州連合)など他の国や地域が、金利を上げていないという現状を批判しています。
私は、「またか」という印象を受けましたが、それまで、順調に米ドル高になってきて、年初来高値に近づいていたというタイミングだったことが、大きく影響したのでしょう。
(出所:Bloomberg)
これを受けて、上述のとおり相場の雰囲気は一変…。米ドル/円を中心に、米ドルは急落しました。7月26日(木)のアジア市場では、米ドル/円は、一時110.59円前後まで下落しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
上昇トレンドに乗っていこうと、ロング(=買い)を積み上げていた短期の投機筋が、一気にポジションをクローズしてきたことが、こうした動きを招いたということです。
■トレンドは一瞬で終わり、一瞬で反転したりするもの
今回のことで、改めて教訓となったことがあります。
それは、「トレンドは一瞬にして終わり、そして、一瞬にして反転したりするもの」であるということです。
また、そうした状況は、今回のように、年初来高値に近づいてきたというような状況になったときに起きやすい、ということも再認識させられました。
今後の参考として、頭に入れておきたいと思います。
■米ドル/円の110円台には実需の買い
さて、今後の展開ですが、米ドル/円に関して言えば、110円台に入ると、本邦実需の買いがしっかり入ってきています。需給的には、大きく崩れるような相場ではありません。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
昨日(7月26日)は、トランプ米大統領が「7月27日(金)のGDP(国内総生産)で、何が起こるかわかっている」と発言し、良好な4-6月期米GDP・速報値の結果が改めて期待された面もあり、米ドルが少し上昇しました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 1時間足)
このように、市場は要人の発言などに神経質になっているので、当面は、小さい上げ下げを繰り返す相場展開になってくると考えています。
【参考記事】
●トランプ大統領を襲った想定外の出来事!? 底堅い米ドル、米ドル/円は押し目買いで!(6月28日、今井雅人)
ただ、その中でも、考慮すべきは各国の金利差です。これまで…
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