■日米交渉でトランプ米大統領が円高圧力をかけるかも
次に、参議院議員選挙が終わると、いよいよ日米貿易交渉が始まります。
水面下での交渉が、すでに始まっていますが、これまでのトランプ米大統領の各国への貿易交渉のやり方を見ていると、日本も相当厳しい交渉を迫られるのは必至です。
その際、気をつけないといけないのは、トランプ米大統領が為替レートについても、自分なりの持論を持っている可能性があるということです。
すでにトランプ米大統領は、ユーロ相場に対して、意図的にユーロ高・米ドル安にしているとEU(欧州連合)諸国を痛烈に批判しています。
今のところ、日本に対しては何も言っていませんが、交渉が本格化する流れの中で、米ドル/円相場に対しても言及するのではないかと私は考えています。
トランプ米大統領はユーロ相場に対して、意図的にユーロ高・米ドル安にしているとEU諸国を痛烈に批判した。日米貿易交渉が本格化する流れの中で、米ドル/円相場に対しても言及する可能性がある (C) Chip Somodevilla/Getty Images
交渉がなかなか進まなかったりすると、ツイッターなどで不満をぶちまけるのがトランプ米大統領の常套手段ですが、日本との交渉の際も、円高圧力をかけることで交渉を有利に進めようとするかもしれません。
【参考記事】
●米ドル/円は中期的に105円台へ下落かも。参院選後にトランプ大統領が日本に圧力!?(7月16日、バカラ村)
過去の円相場の歴史を見ると、米国の要人が円相場について何か語ったときは、相場が大きく動いたことが多々あったので、もし、今回もトランプ米大統領が何か発言すれば、かなりの円高になる可能性があると思います。
今後はトランプ米大統領の発言に、十分注意をしておく必要があります。
以上のとおり、先々の相場変動要因を考えると、円高圧力がかかりやすい状況にあるということは意識しておく必要があるでしょう。
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」。
その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。
「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)