■円高になることはあっても、米ドル安になる相場ではない!
さて、ここで相場展開を改めて整理しておきます。
まず、これまでも申し上げているとおり、この相場はリスクオフで円高になることはあっても、米ドル安になる相場ではないということです。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
繰り返しになりますが、これだけ経済がグローバル化している中で、GDP(国内総生産)世界第1位の米国と第2位の中国が貿易戦争をしているのですから、他の国にも影響が波及するということを忘れてはいけません。
【参考記事】
●米金利低下でも、なぜ米ドル安は進まない? 米中交渉進展しても円高を警戒するべき!?(7月4日、今井雅人)
米国が中国に対して追加関税をかけると発表した当初、米国の長期金利が急低下して逆イールドになる局面では、米ドル安になっていました。しかし、ここのところ、そういう反応をしなくなってきました。
それは、ユーロ/米ドルの動きを見ていただければ明らかです。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
市場もようやく、この問題は米ドル安要因でないことに、気がつき始めたのだと思います。
■乱高下を続ける相場で有効なトレードは?
これからの展開ですが、相場はまだまだ薄商いの中、乱高下を続ける可能性が高いと、私は思っています。
ですから、何かニュースで動いたときに、その影響をよく考えてからトレードに入るのが一番、勝利への近道だと思います。
今週(8月12日~)のように、突然のニュースで円安になったとき、それが一時的な影響しか与えないだろうということは、冷静に考えればわかったはずです。
そういう局面で円買いを仕掛ける。こういう作戦が一番、有効だと思います。
(出所:TradingView)
荒れた相場では、市場は過剰反応をします。そこを逆に捉える勇気を持った人が勝者となることを、肝に命じておきたいものです。
【参考記事】
●米ドル/円は107円近辺へ反発すれば売り! 円安に戻っていく可能性は極めて低い!?(8月8日、今井雅人)
●市場の過剰反応は利益を上げるチャンス! 米ドル/円は当面、逆張り戦略が有効か?(7月11日、今井雅人)
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