■英総選挙の注目ポイントは?
今年(2019年)のテーマとされた、米中の通商交渉とブレグジット(英国のEU(欧州連合)離脱)問題ですが、これがともに、終盤戦に入っています。
まず、ブレグジット問題ですが、総選挙の投票が日本時間13日(金)7時に締め切られ、早ければ午前中にも大勢が判明することになります。
市場では、保守党が過半数を超える議席を獲得すると予想されており、どの程度の議席数となるかに注目が集まります。
【参考記事】
●どうなる? 12月12日英総選挙。6つの予想シナリオから英ポンドの動きを大予測!(12月6日、松崎美子)

離脱に向けてボリス・ジョンソン首相が仕掛けた総選挙では、保守党議員が議会の過半数を占めるとの見方がコンセンサス。どの程度の議席数になるかに注目が集まる (C)Justin Sullivan/Getty Images
英ポンドは、保守党が過半数を占めるとの予想で上昇していることもあって、もし、過半数を下回ると下落することになります。

(出所:TradingView)
■英ポンド/米ドルは1.33ドル台がターゲット
英ポンド/米ドルは、エリオット波動的には現在、5波動目の推移となり、教科書的なターゲットは1.33ドル台になります。

(出所:TradingView)
総選挙の結果次第といったところもあり、ターゲットに届かない可能性やオーバーシュートする可能性もあります。
エリオット波動的には、その後は修正波となり、1.28ドル台までの下げが予想されます。
総選挙次第のところはありますが、英ポンド/米ドルは5波動目の途中と考えており、目先はまだ、上昇が期待できるのではないかと考えています。
【参考記事】
●ポンド/ドルはエリオット波動の4波動目。教科書的には1.33ドル台へ上昇しそう(11月19日、バカラ村)
●英ポンド/米ドルは次の上昇がエリオット波動の5波動目!? ユーロは戻り売りで!(11月26日、バカラ村)
■米中通商問題3つのシナリオと米ドル/円の動きは?
米中の通商問題では、12月15日(日)に追加関税第4弾の残りが発動される予定ですが、それまでに、第1段階の合意があるのかが、注目されています。

12月15日(日)に追加関税第4弾の残りが発動される予定。それまでに米中で第1段階の合意がなされるのか、市場は固唾を呑んで見守っている (C) Chip Somodevilla/Getty Images News
中国は関税の撤廃を求めており、もし、関税が撤廃されるようであれば、米ドル/円は110円をトライする動きが期待できます。
関税の発動が延期されれば108円台を中心とした推移、もし、関税が発動されるようであれば105円台への下げになると考えています。

(出所:TradingView)
可能性として高いと考えているのは関税の延期で、米ドル/円は、108円台を中心とした推移になるのではないかと考えています。
株式市場に関しては、そのときは、安心感からリスク選好になりやすいのではないかと考えています。
■2大テーマは終盤へ!
今週(12月9日~)は、英総選挙で保守党が過半数の議席を獲得することができれば、EUからやっと離脱することができ、米中の通商協議も、関税合戦となっていたものが、撤廃となる可能性があります。
これまでのテーマとされていたものが、終盤に向かっているような大事な場面です。
長期的には、英国はまだ、EUとの交渉も残っており、米中も覇権争いであれば、まだまだ続くことになりますが、英総選挙で保守党が勝利し、米中が第1段階の合意に至れば、リスク選好の動きが期待できると考えています。
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