■米ドル/円は大統領選をきっかけに大きく動く可能性高まる
為替市場へ目を向けると、米ドル/円は先週(10月19日~)、105円を勢いよく割る場面がありました。
デリバティブ取引で大きな損切りが入ったという噂もありますし、中国人民元高の余波で円高になったと見る人もいますね。

(出所:TradingView)
今週(10月26日~)、中国では「5中全会」が開催されます。
来年(2021年)からの次期5カ年計画を決定する重要な会議。
ここで、中国人民元高を誘うようなニュースが漏れてくると、円高リスクがありそうです。
とはいえ、大統領選を控えて104円を割るイメージはなく、今日(10月26日)も105円手前まで戻しています。
前回大統領選のあった2016年には、ブレグジットという歴史的な出来事があっても90円台が定着せず、「それなら何があれば下がるのか」と思っていた中で上がっていった。
今回も、何があっても下がらず、かといって上がりもしない。上下、どちらに動いてもおかしくないくらいに収束しています。
大統領選をきっかけに、大きく動く可能性が高まっています。

(出所:TradingView)
■あえて言うならユーロ/米ドルの押し目買い
今週10月29日(木)には日銀とECB(欧州中央銀行)の政策決定会合が開催され、7-9月期の米GDPも発表されます。
大統領選前に政策を変更するとは思えませんし、大きなイベントにはならないでしょう。
米GDPにしても、よほどインパクトのある数字でないかぎり、市場は動きづらいですね。
今週の戦略はどう考えますか?
大統領選前ですから、積極的にリスクを取る時期ではありません。
その中で、長期的に有望なのはユーロ。
ユーロ/米ドルの1.20ドルには大きなオプションがあり、1.19ドル台ではECB高官からユーロ高牽制発言も出てくるでしょう。
そのため、1.20ドルを上抜けるには時間がかかりそうですが、下げたところを押し目買いしていくのは良さそうです。
【参考記事】
●米大統領選挙後も、ドル安継続の可能性。ユーロ/米ドルは中期的に1.30ドル予測も(10月22日、西原宏一)
●米大統領選、形勢逆転の可能性も浮上か。バイデン次男がオクトーバー・サプライズ!?(10月19日、西原宏一&大橋ひろこ)

(出所:TradingView)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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