■米大統領選、激戦州フロリダの速報に注目!
注目は、なんといっても明日(11月3日)の米大統領選挙。
ポイントは激戦州であり、29人の選挙人を抱えるフロリダ州でしょうか。
トランプさんがフロリダを落とすようだとバイデンさんが圧倒的有利となります。
【参考記事】
●米大統領選とは? 制度のしくみや特徴、米ドルなどの為替相場や株価への影響を解説
●米大統領選、日本時間4日(水)9時ごろからスタンバイを! ドル/円、最後は下抜けか(11月2日、バカラ村)
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●米大統領選、郵便投票の影響で大混乱に!? 討論会はバイデン氏がうまく立ち回ったか(9月30日、志摩力男)
同感です。トランプ再選のためには前回同様、フロリダでの勝利が必須。
フロリダの投票締め切りは日本時間11月4日(水)9時。直後から出口調査や開票速報が発表されるでしょう。
トランプさんがフロリダを制することになると、僅差の勝負に。決着が長引くリスクが高まりそうです。
他に注目の州はありますか?
ペンシルバニアも激戦ですし、ミネソタも注目。
ミネソタは、もともとリベラルな州でしたが、「ブラック・ライブス・マター」運動による警察の機能不全から治安が悪化し、民主党への不満が高まっているようです。
世論調査ではバイデン有利な情勢ですが、予断を許しません。
【参考記事】
●米ドル/円は、大統領選をきっかけに大きく動く可能性! 選挙前に104円割れはないか(10月26日、西原宏一&大橋ひろこ)
●米ドル/円の戻りを慎重に売っていきたい。株価下落のトリガーは香港めぐる米中対立か(7月6日、西原宏一&大橋ひろこ)
速報が出てくるのは、11月4日(水)午前中から。東京市場が最初に反応することになりますね。
2016年もそうでしたが、東京市場の反応は間違えていることも多い。慎重に判断したほうがいいでしょう。
【参考記事】
●ザイFX!で2016年を振り返ろう!(2) トランプ氏当選でまさかのリスクオン到来!
●激戦州のオハイオなどでトランプ氏勝利! ドル/円は101円台、日経平均は900円超安
●米大統領選挙は予想外のトランプ氏勝利! リスクオフで米ドル/円急落も意外な動き…
■欧州で相次ぐロックダウン再開
欧州では、新型コロナウイルスが再拡大しています。
スペインでは、先月(10月)発令した緊急事態宣言を来年(2021年)5月まで大幅に延長しました。
英国では、イングランド地方を対象に木曜日(11月5日)から12月2日(水)までのロックダウンを決定、ドイツでも今日(11月2日)から1カ月ロックダウン。
深刻な状況が続いています。
(出所:TradingView)
寒くなると再拡大するのではと懸念されていましたが、そのとおりになってきましたね。
特に、英国は予想以上。EUとの通商交渉も難航しており、当初はボリスお得意の瀬戸際外交だろうと思われていましたが、本当にノーディール・ブレグジット(合意なき離脱)となる可能性も出ています。
【参考記事】
●米ドル下落、株価上昇、金利上昇という「バイデントレード」に必要な条件とは?(10月21日、志摩力男)
●英ポンドは、どう動く!? ブレグジット移行期間終了に向けた予想シナリオとは?(9月23日、志摩力男)
欧州での相次ぐロックダウンの影響か、原油価格が下落しています。
人の移動が減ることによる需要減少が懸念されているようです。
(出所:TradingView)
■コロナ禍からいち早く脱した豪州
欧州と対称的なのが、豪州。先週(10月26日~)、メルボルンでの新規感染者はついにゼロへ。
コロナの抑え込みに成功しており、中国と対立してもやっていける経済力もある。
明日(11月3日)のRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])では利下げが見込まれていますが、急激な豪ドル高を嫌っての利下げでしょう。米国と比べれば、豪州の緩和の規模は圧倒的に小さい。
こうした点から中長期的には、やはり豪ドルは上昇していくのでしょう。
コモディティ市場では、ワールド・ゴールド・カウンシルの四半期レポートが注目です。
7-9月期の世界の金需要は、11年ぶりの低水準となりました。要因のひとつが、中央銀行のゴールド売却。
介入資金を確保するためか、トルコ中銀がゴールドを売っていたそうです。
トルコリラ/円は連日、史上最安値を更新していますね。
【参考記事】
●政策金利据え置きでトルコリラが大幅下落。対米ドルで年内に9.00リラ超えの可能性!(10月28日、エミン・ユルマズ)
(出所:TradingView)
トルコは、欧州とアジアの緩衝地帯であり、大企業の進出も活発です。
トルコリラ安に歯止めがかからず、万が一、トルコがデフォルトなんて事態になれば世界経済はパニックです。
あの規模の国が破綻すれば、影響は大きいでしょう。可能性は低いとは思いますが……。
米ドル/円は先週(10月26日~)、またも104円割れに失敗しました。
104円では、年金系の買いが入っているのでしょう。ただ、そのオーダーも米大統領選ではなくなるはずです。
(出所:TradingView)
■ユーロ/円の売り、豪ドルの押し目買い
今週11月5日(木)21時にはBOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])のMPC(英金融政策委員会)、28時にはFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されます。
翌11月6日(金)の米雇用統計も含め、大統領選次第、としか言えませんね。
今週の戦略としては、大統領選で株価が調整するようならクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)、特にユーロ/円の売りでしょうか。
(出所:TradingView)
ユーロ/米ドルは、月足に引いた長期レジスタンスラインの上抜けに失敗した形となりそうで、一目均衡表の雲にも阻まれています。
ユーロ/米ドルは売らないんですか?
(出所:TradingView)
悪くはないのですが、米大統領選が控えていることに加え、中長期的に米ドル安を見込んでいることもあり、米ドルを買いたくありません。
あるいは、豪ドルが下げる場面があれば、豪ドル/米ドルやユーロ/豪ドルでの豪ドル買いもいいのではと思います。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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