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ザイFX!で2016年を振り返ろう!(2)
トランプ氏当選でまさかのリスクオン到来!

2016年12月13日(火)13:24公開 (2016年12月13日(火)13:24更新)
ザイFX!編集部

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(「 ザイFX!で2016年を振り返ろう!(1) 英国がEU離脱! 英ポンドは二度死ぬ!?」からつづく)

■米大統領選挙でトランプ氏が当選! トランプ相場到来!

 続いてのサプライズは、米大統領選挙での「ドナルド・トランプ氏(以下、トランプ氏)当選」。

当選したこと自体もサプライズだったが、それ以上にサプライズだったのは「トランプ相場」がやってきたことだ。

 トランプ氏が当選すれば、「トランプ・ショック」でリスクオフになると予想する市場関係者が多かったなか、リスクオフは超短期間で終了し、一転して米ドル/円は大きく上昇、株価も大きく上昇という、ものすごいリスクオン相場がやってきたのだった。

米大統領選挙でサプライズ当選を果たしたドナルド・トランプ氏。トランプ氏当選以降、金融市場は強烈なリスクオン相場に… (C)Mark Wilson/Getty Images

米大統領選挙でサプライズ当選を果たしたドナルド・トランプ氏。トランプ氏当選以降、強烈なリスクオン相場がやってきたこともサプライズだった (C)Mark Wilson/Getty Images

 全米にホテルやカジノ、さらにゴルフ場などを持ち、不動産王としても知られるトランプ氏。

 その知名度と潤沢な資金をバックにビジネス同様に順風満帆の選挙戦を展開……とはならず、逆風の中で掴み取った米大統領の座だった。

 その背景にあったのが、トランプ氏の過激な発言の数々。「メキシコとの国境に万里の長城を築く」「イスラム教徒は入国禁止」などといった発言は幾度となく物議を醸し、立候補した共和党内からも反発の声が挙がるほどだった。

■代議員の7割近くを獲得。トランプ氏が共和党指名勝ち取る

 そんな逆風の中でも、米大統領の座を射止めたトランプ氏。その道のりはどのようなものだったのだろうか?

 2015年6月16日(火)、共和党の米大統領候補者指名争いに名乗りを上げたトランプ氏だったが、泡沫候補とは言わないまでも、当初はたくさんいる候補者の1人というぐらいの位置づけだった。

 また、メディアなどでも米大統領候補者指名争いを勝ち抜く可能性は低いとの論調が目立っていた。

【参考記事】
フィスコNY・平松京子さんに聞く(2)トランプ大統領誕生なら米ドルは上がる?

 ところが、トランプ氏は支持率で早々にトップに躍り出ると、共和党の「党員集会」や「予備選挙」で着実に勝利を重ねる展開。

 2016年5月4日(水)、有力候補がすべて選挙戦から撤退したため、トランプ氏が共和党の米大統領候補者に指名されることが確実となった。

 結局、代議員の7割近くを獲得したトランプ氏は、7月19日(火)に開かれた共和党大会で米大統領候補に指名されたわけだ。

 これだけでもスゴいことをやり抜いたように思えるが、その後、トランプ氏は米大統領選挙で逆転劇を演じることになる。

■選挙戦はヒラリー氏が優位に進める展開

 7月に開催された共和党大会、民主党大会で、米大統領候補に共和党はトランプ氏、民主党はヒラリー・クリントン氏(以下、ヒラリー氏)が選出され、米大統領選挙の選挙戦が本格的にスタートした。

 民主党から選出されたヒラリー氏は、ビル・クリントン元大統領の妻であり、本人もオバマ政権で国務長官を務めるなど政治経験も豊富な人物。

事前予想では圧倒的優勢だったクリントン氏だったが、メール問題で被ったダメージは甚大だったようだ

民主党から選出されたヒラリー・クリントン氏は、ビル・クリントン元大統領の妻で、本人もオバマ政権で国務長官を務めるなど政治経験も豊富な人物だったが… (C)Win McNamee/Getty Images

 当初、抜群の知名度と政治経験を武器に、ヒラリー氏が圧倒的優位に選挙戦を展開。それに加えて、トランプ氏の女性蔑視発言が明るみになると、ヒラリー氏はさらに盤石な体制を整えていったかに見えた。

 3回に渡って開催されたトランプ氏とヒラリー氏によるテレビ討論会では、両候補がお互いを罵り合う姿に「史上最悪の中傷合戦」と揶揄されることもあったが、それでも総じてヒラリー氏が優勢との見方が多かった。

【参考記事】
お下劣トーク流出でトランプ陣営に悲壮感。クリントン勝利でもリスクオンとは限らない(10月10日、広瀬隆雄)
トランプいわく、大統領選は「八百長」でクリントンは「いじわるオンナ」らしい!?(10月21日、広瀬隆雄)

■私用メール問題再燃でヒラリー氏が窮地に…

 ここまで優位に立ちながら、米大統領選挙でトランプ氏に敗れたヒラリー氏。いったい何が起こったのだろうか?

 実は、ヒラリー氏優位のまま迎えた選挙戦終盤の10月下旬、この情勢に一石を投じる出来事が起こった。それが、FBIが再捜査すると発表した、ヒラリー氏の「私用メール問題」。

 この「私用メール問題」は2012年、ヒラリー氏が国務長官を務めていた際に、私的に設けたメールサーバで「極秘扱い」を含む公的なメールを送受信していたというもの。米司法省は訴追しないという結論を出していたが、FBIは「新たなメールが見つかった」として10月下旬に再捜査を発表したのだ。

【参考記事】
メール問題再発で混沌の米大統領選挙!ヒラリー側近の美人スタッフがどう関係?(11月4日、広瀬隆雄)

 これがきっかけとなり、11月に入ってからいくつかのメディアが報じた世論調査で、トランプ氏がクリントン氏を猛追。支持率拮抗、もしくは逆転したと報じられるなど、一転して情勢は混沌としたものとなっていった。

 投票日目前の11月6日(日)にFBIが、「ヒラリー・クリントン氏の私用メール問題は犯罪に当たらない」と、当初の判断を維持することを発表。これでやっぱりヒラリー氏優位との見方が拡がっていたのだが…。

 そんな中で迎えた、11月8日(火)の米大統領選挙当日。投開票が…

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