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植田日銀総裁に肩透かしを食らう!
今週(12月18日~)は、植田日銀総裁にかく乱させられた1週間でした。
先日の参議院の委員会に呼ばれた総裁は、「年末から来年にかけてチャレンジングになってくる」と発言し、マーケット関係者は、これは政策変更を示唆しているのではないかと色めき立ちました。
しかし、今週(12月18日~)行われた日銀の金融政策決定会合の結果は現状維持、政策変更なしと肩透かしを食らってしまいました。市場では政策変更があるかもしれないと期待をしていたため、発表から数時間は急激に円安が進み、米ドル/円も142円台から144円台。ユーロ/円に至っては155円台から158円台になりました。
(出所:TradingView)
(出所:TradingView)
日銀会合後に行われた定例記者会見で、先日の発言の意図を問われた植田総裁は「就任から1年が経過し、これから益々厳しい運営を迫られるという責任を感じているという一般論を話しただけである」という趣旨の発言をしています。
この発言を聞いて私も正直、驚きました。日銀総裁のような金融当局の責任者はマーケットに非常に大きな影響を与えます。従って、発言するときは、使う言葉を含めてマーケットに誤解を生じさせないように十分気を付けるものです。
しかし、今回はそうしたことを配慮した発言とはとても思えません。やはり学者出身の総裁なので、そうしたことが分からなかったのかもしれません。
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クリスマス休暇に向けてマーケットは薄商いに
今回のことは、私たちにとってもよい教訓になったと思います。というのは、おそらく、今後も植田総裁は、政策については示唆的な発言はしないだろうということです。
そうなると、今回のような思わせぶりな発言が出たとしても、あまり深読みをしないほうがよいということです。発言で動いたときは逆張りするなどの戦略が有効だと考えられますので、これからのトレードに経験値として活かしていきたいと思います。
さて、今年(2023年)の主だった材料が出尽くしたところで、いよいよクリスマス休暇が迫ってきています。
休暇に向けて、市場参加者が徐々に減ってきて、市場の取引がかなり細ってきています。マーケットが薄くなり、簡単にスルスルと動いてしまうことが起きていて、ジグザグの動きが続いています。こうしたことは年末にはよくあることです。おそらく、今週(12月18日~)は、方向感なくふらついた動きが続くと思います。
米ドル/円でいえば、142-144円程度のレンジの中での上下動となると予想しています。
(出所:TradingView)
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焦点はFRBの利下げ時期。クリスマス休暇明けは憶測で動く相場になるか
その後、クリスマス休暇明けも、今年の材料が出尽くしてしまっているなか、来年(2024年)を方向付ける状況にはまだなっていないことから、本格的にトレンドを作るような動きにはなってこないと思います。
(出所:TradingView)
日銀はおそらく来年も当分動きそうもありませんので、焦点は米国のFRB(米連邦準備制度理事会)がいつ利下げをするのかという点に集まってきて、それに関しての憶測で市場が動く展開になってくると思います。
それまでは、軽めにトレードをしておくことが賢明だと思います。
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