2024年は「政治の年」。1月には米大統領選の予備選開始
今日(12月25日)はクリスマスのため、欧米は休場。
FX会社のほとんどが15時前後で取引できなくなります。通常の取引時間に戻るのは明日(12月26日)の朝。気をつけてください。
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今日は今年(2023年)最後の更新なので「2024年展望」がテーマです。
来年(2024年)をひと言でいえば「政治の年」。1月の台湾総統選挙を皮切りに、多くの国で選挙が行われます。
5月に英統一地方選、6月に欧州議会選挙とメキシコ大統領選挙、9月に自民党総裁選と続きます。
1月15日(月)には、米大統領選(11月5日)へ向けた党員集会がアイオワ州で始まります。
党員集会・予備選挙が集中するスーパーチューズデーは3月5日(火)です。
こうした政治イベントが為替にどう影響するかはまだ不透明ですが、近づくにつれ注目度は高まってくるでしょう。
BOJピボット、FRBピボットの行方は?
足もとのテーマは米利下げですね。FRB(米連邦準備制度理事会)は本当に3月から利下げを開始するのかどうか。
パウエルFRB議長の「豹変」が話題ですが、選挙に向けてバイデン政権に忖度したのではと邪推する向きもありますし、FRBウォッチャーのニック・ティミラオス記者も「2週間で何が変わったのか」と揶揄しています。
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先週(12月18日~)発表された米PCEコアデフレータでは、6か月平均が1.9%(年率)まで下落しました。
FRBが目指す2%を割ってきましたから、こうしたデータがわかっていての豹変だったとすれば、納得できなくもないですが……。
一方で、日銀会合(日銀金融政策決定会合)では政策変更がなく、直後に米ドル/円は買い戻されましたが、145円にも届かず反落しています。
(出所:TradingView)
植田総裁の会見でも、1月のマイナス金利解除を感じさせる発言はありませんでしたし、4月まで動きはなさそうですね。
思い込みは危険ですが、植田さんのコメントを素直に聞けばそうなりますね。
ただ、いずれ利上げするわけですし、ここから145円に戻すのと140円を割れるのと、どちらが確率が高いかといえば140円割れでしょう。
新NISAの外貨投資が下支え、132~150円のレンジか
1月から始まる新NISAも話題ですね。積立予約は外国株で運用する投信に人気が集中しています。
年間で数兆円の資金が海外に流れるとなると、円安圧力になりませんか?
円高になりにくくはなるでしょうね。
また、積立で買われるわけですから「毎月◯日ころになると買われやすい」といった傾向が出てくるかもしれないとも想像しています。
2024年の米ドル/円はどの程度の水準を予想していますか?
FRBピボット(緩和への政策転換)、日銀ピボット(緩和解除への政策転換)により、米ドル安・円高基調であるとは思いますが、新NISAだけでなく、海外企業のサービスに支払う「デジタル赤字」による資金流出も加わり、円高になりにくい構造になってきてもいます。
そのため、130円を大きく割り込むような円高も想定しておらず、下値は132円から135円程度ではないでしょうか。
上値メドは?
チャート的には鮮明にトップアウトを示唆していますから、152円はもうないでしょう。
ただ、利下げを急すぎるとインフレが再燃し、150円程度まで戻す可能性はゼロではないと思います。レンジでいえば132円から150円でしょうか。
(出所:TradingView)
米利下げでゴールドは史上最高値更新へ
ゴールドは来年、史上最高値更新を予想する声が増えています。
米金利がここまであがったのに、ゴールドはよく耐えましたから、米利下げが始まれば上がっていくのでしょうね。
中国をはじめ新興国の中央銀行は、2022年を上回るピッチでゴールドの現物を買っていますし、米利上げでゴールドETF(上場投資信託)を売っていた欧米の機関投資家も、FRBピボットで買ってくるでしょう。
中銀の買いに加えて機関投資家の買いも加わるため、2000ドルで足場を固めて2300、2400ドルといった水準をめざすのではないかとも予想されます。
(出所:TradingView)
今年はスイスフランでわかりやすいトレンドが出てくれました。来年もスイスフランのような動きのある通貨が出てくれることを期待したいですね。
今年1年お付き合いいただきありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いします!
(出所:TradingView)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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