日経平均はブラックマンデー超えの大暴落! 米ドル/円は1カ月で20円以上暴落
みなさん、こんにちは。
先週までのこのコラムでは、日経平均と米ドル/円の調整を懸念していましたが、8月5日(月)の日経平均は想定を大きく超える大暴落。
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⇒米ドル/円は、144.59円付近まで調整する可能性も! マーケットは、日銀による年内の追加利上げも視野。FOMCを受け、米国の9月利下げを100%織り込む展開!(8月1日、西原宏一)
前週末比で12%急落し、下げ幅は4451円。この下落幅はブラックマンデー翌日の1987年10月20日(火)の3836円安を超えて、過去最大の大暴落となっています。
(出所:TradingView)
8月5日(月)の日経平均の安値は3万1156円。これは、7月11日の高値の4万2246円から驚愕の1万1270円の大暴落。1カ月弱で年間のレンジかと思わされる大相場を演じています。
(出所:TradingView)
日経平均の暴落を横目に、同じリスクアセット(リスク資産)の豪ドル/円は90.15円まで急落。1カ月弱の下げ幅は19.22円。
(出所:TradingView)
一方、8月5日(月)の米ドル/円の安値は141.70円。高値の161.95円から20.25円急落しており、1カ月で20円以上暴落したことになります。
(出所:TradingView)
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米ドル/円と日経平均はもう一段の下落に警戒! 内田日銀副総裁の火消しコメントでも、節目の148円すら超えられず
8月5日(月)の日経平均と米ドル/円、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の大暴落を経験したマーケットは、流動性に欠け、激しく乱高下を繰り返しているだけでしたが、8月7日(水)のマーケットで、援軍がやってきます。
それは日銀副総裁のコメント。
振り返れば、今回のグローバルな株の大暴落を引き起こしたきっかけは、植田和男日銀総裁が今後数回の利上げにも前向きな姿勢をにじませたこと。
それが、8月7日(水)のマーケットでは、日銀の内田副総裁が「金融資本市場が不安定な状況で利上げすることはない」と火消しに回ります。
このコメントにより、日経平均は一時3万5000円台を回復、米ドル/円も148.00円に迫るほど急反発しました。
ここで、米ドル/円の重要なレートを確認してみましょう。
米ドル/円の最重要なレートは152.00円の神田(前財務官)ライン。
(出所:TradingView)
米ドル/円の神田ラインは過去2年間、どうしてもブレイクできず。
しかし、今年の4月に152.00円が決壊。
その後の米ドル/円マーケットは、一気に161.95円まで駆け上がりましたが、7月11日(木)の政府・日銀の介入をきっかけに反落開始。
今月(8月)のマーケットは、あっさり152.00円を割り込み急落しています。
8月7日(水)の内田日銀副総裁コメントで、米ドル/円はまず、節目の148.00円を超えて、152円に向けて回復することが期待されたのですが、米ドル/円の高値は147.90円で、最初のレジスタンスである148.00円すら超えず。
(出所:TradingView)
政治情勢も好転しておらず、中東情勢はまだ不透明なまま。
8月5日(月)の歴史的な日経平均の大暴落を、セリングクライマックスとする見方もあります。
ただ、内田日銀副総裁のコメントでの反発が限定的だったことから、マーケットは再び、ダウンサイドリスクを意識せざるを得なくなっています。
日銀副総裁の火消しコメントでも、米ドル/円は152円どころか、148円も届かず。
日経平均と米ドル/円はもう一段の下落に警戒!
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