■イギリスはスタグフレーションに陥ったのか?
今月に入り、他のユーロクロスの反発に連れてジワジワとユーロの買い戻しが進んでいたユーロ/英ポンドですが、英ポンド自体の悪材料から、1月25日に急騰しています。
英ポンドの急落のきっかけとなったのが、この日に発表された英国の第4半期GDPで、速報値はマイナス0.5%(市場予想は0.5%)とかなり弱い内容で、市場を驚かせました。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:各国GDP成長率の推移)
加えて、オズボーン英財務相が「BOE(英中銀)には金利をより低位に、かつ長期に設定する裁量がある」と発言したことで、BOEの利上げ期待は大きく後退し、英ポンドの上値はさらに限定的となりました。
スタグフレーションの懸念さえ浮上したため、英ポンド/米ドルは1.5900ドルから1.5750ドルへと急落したのです。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/米ドル 日足)
先週発表された英国のCPI(消費者物価指数)が強めの数字となったことで、マーケットにはBOEの利上げ期待が強まっていました。そのため、今回のマイナスGDPの数字にマーケットは大きく反応したようです。
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:欧州主要経済指標の推移)
英ポンドはユーロに対してのみならず、他の主要通貨に対しても大きく値を下げ、対米ドル、対ユーロ、対スイスフラン、対円といったところで、軒並み下落しました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/円 日足)
某米銀からは、ユーロ/英ポンドは0.88ポンド、英ポンド/米ドルは1.47ドルという予測も出てきているようです。
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