為替相場は、円安の動きが落ち着いてきました。このあたりの背景とともに、今回は、今後注目しておきたいことをみなさんにお伝えしたいと思います。

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■円安の背景に米国経済の良好な兆し
そもそも円安がここまで進んできた理由ですが、ここまでお伝えしてきたとおり、米国の経済に比較的良好な兆しが見えてきたことが挙げられます。
【参考記事】
●米大統領選後の株安は一時的。引き続き、タイミングを見て円売りを仕掛けたい!(11月8日、今井雅人)
●市場は円安方向へ! 豪ドル/円は79.50円あたりのサポートラインをバックに買い!(10月18日、今井雅人)
●米雇用統計が好調なら追加緩和見送りか。米ドル/円、豪ドル/円は少し買ってOK!(9月6日、今井雅人)
●米ドル安・円高傾向だが、米国株は上昇。米国株が強い3つの理由とは?(8月9日、今井雅人)
●行き過ぎで戻すも、売り圧力強いユーロ!米住宅市場は回復の兆しが見え始めた?(8月2日、今井雅人)
●米景気回復のカギは雇用環境と住宅市場。住宅着工が弱く、米ドルは戻り売り継続!(2011年5月26日、今井雅人)
完全に回復しているとまではまだ言えないかもしれませんが、雇用、住宅ともに良いものが出てきたことで、楽観ムードが出てきたということです。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)

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■政権交代か? 安倍総裁の過激発言で円安進行!
そうした環境下で、日本では、政権が交代するかもしれないとの見方が強くなってきました。
今の民主党政権から、安倍自民党総裁が率いる自民党に政権が変わるかもしれないということです。
その流れで、安倍自民党総裁が「日銀による無制限の金融緩和」、「日銀による建設国債の全量買い入れ」などという過激な発言をしたことで、円安が進んでいたわけです。
ここまでは、先週のコラムでお伝えしたとおりです。
【参考記事】
●年末にかけて米ドル/円は84円~85円へ!日銀法改正に向けた2つのポイントとは?(11月22日、今井雅人)
■マーケットは衆院選まで動きにくいか…
さて、ここからのマーケットですが、日本の選挙が終わるまでは動きにくくなってくるのではないでしょうか?
いくら自民党が政権を握る可能性が高いといっても、こればかりは終わってみないとわかりません。これまでは自民党が政権を握り、日銀法の改正などを行い、もっと金融緩和が行われるのではないか? という期待感で円安が進んでいました。
しかし、まだ決まったわけではないということで、ここからは方向感が定まらなくなるというわけです。

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加えて、安倍自民党総裁は、はじめ「日銀による無制限の金融緩和」、「日銀による建設国債の全量買い入れ」についてかなり強気に発言をしていましたが、そのトーンが少しずつ弱くなっています。
また、自民党のみならず、日銀法の改正については各党が言及しはじめていますから、やはり選挙が終わってみないとどうなるかはわかりません。
実際、日銀はインフレターゲットを正式に導入していませんが、BOE(イングランド銀行〔英国の中央銀行〕)などは、インフレターゲットを導入しており、日銀法に改正すべき点があることは事実です。
繰り返しですが、ここからは、上述のようなところが、選挙が終わらない限りどうにもならないため、相場は膠着してくると考えておきましょう。
今井雅人さんによる当コラム「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」は事情により、しばらく休載とさせていただきます(ザイFX!編集部)。
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