■米大統領選、オバマ氏再選でNYダウ大幅下落!?
今週(11月5日~)は、やはり最初に米大統領選挙のことについて、書きたいと思います。
ご承知のように、2012年の米大統領選挙は、オバマ氏が制することとなりました。オバマ氏優勢が伝えられてはいたものの、やはり注目を集めることとなりました。
さて、その米大統領選挙ですが、結果が伝わったあとのマーケットを見ると、米国株の下落が目立っています。
昨日(11月7日)のNYダウは、前日比で312ドルの下落となっています。
これについては、いろいろと理由があるでしょうが1つには、ロムニー氏のほうがより市場を重視すると見られていたことで、オバマ氏に決まったことによる失望売りがあったのだと思います。
また、米大統領選と同時に行われた米議会選で、民主党が上院の過半数、共和党が下院の過半数を維持したことで、「ねじれ」状態が続くことになりました。この点を嫌気した売りもあったと言えそうです。
そしてこの株安を受けて、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)も軟調に推移することになりました。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨/円 1時間足)
■米国の雇用と住宅には改善傾向が見られる
ただ、以前から注目している米国の雇用と住宅ですが、これらについては双方とも改善傾向が見られています。
住宅についてはこれまでのコラムで何度か取り上げてきましたから、今回は雇用について見てみましょう。
【参考記事】
●市場は円安方向へ! 豪ドル/円は79.50円あたりのサポートラインをバックに買い!(10月18日、今井雅人)
●米雇用統計が好調なら追加緩和見送りか。米ドル/円、豪ドル/円は少し買ってOK!(9月6日、今井雅人)
●米ドル安・円高傾向だが、米国株は上昇。米国株が強い3つの理由とは?(8月9日、今井雅人)
●行き過ぎで戻すも、売り圧力強いユーロ!米住宅市場は回復の兆しが見え始めた?(8月2日、今井雅人)
●米景気回復のカギは雇用環境と住宅市場。住宅着工が弱く、米ドルは戻り売り継続!(2011年5月26日、今井雅人)
11月2日(金)に発表された米雇用統計の10月分ですが、失業率こそ7.9%と前月の7.8%から0.1%悪化したものの、より重要であるとされている非農業部門就業者数に関しては、前月比17.1万人の増加となり、前回の11.4万人の増加(※)をはるかに上回ることになりました。
(※編集部注:非農業部門雇用者数9月分は、その後、前月比14.8万人の増加に修正された)
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移)
米国の景気回復の境界ラインは、15万人程度の増加と言われている指標ですから、この水準を上回ってきたことになります。
住宅も良い、雇用も良いということになれば、米国経済はだいぶ明るい方向に進んでいると判断できます。
であるなら、昨日は大統領選後に株安となりましたが、この動きは一時的なものに収まると考えるのが自然ではないでしょうか?
ただ、そうは言ってもチャートを見ると…
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