■米ドル/円は調整終了で、一転して円安へ
みなさん、こんにちは。
前コラムでご紹介しましたが、10月15日(水)の105円への急落で、米ドル/円の調整は終了。その後のマーケットは一転して円安に向かい、本稿執筆時点で、米ドル/円は109.16円まで回復しています。
【参考記事】
●ドル/円調整はすでに終了の可能性濃厚! ECB追加緩和姿勢でユーロは1.20ドルへ(10月23日、西原宏一)
(出所:米国FXCM)
■日本の消費増税決定でも延期でも「株高・円安」
2014年もあと2カ月。通常でしたら欧米勢はそろそろ、収益をまとめる時期に入ってきていますが、今年、2014年は違います。
それは、日本の消費税率再引き上げの決定が近いからです。
最近の安倍内閣は支持率が下がってきていることもあり、消費増税を延期するというシナリオも浮上してきています。
首相周辺で消費増税延期が優勢、景気腰折れ懸念
安倍晋三首相が年内に判断する消費税率10%への引き上げをめぐり、首相周辺で1年半程度の増税延期が望ましいとの意見が優勢になっていることが明らかになった。8%に引き上げ後の消費回復が思わしくなく、さらに増税すれば、実質所得の目減りが一段と大きくなり、消費を起点に景気が腰折れて税収が増えない事態を警戒している。
10月に公表された米為替報告書でも同様の指摘を受けていることも視野に入っているもようだ。
出所:ロイター
この場合は、消費増税延期決定により、日本株は上昇、そして米ドル/円も上昇するシナリオです。
(出所:株マップ.com)
(出所:米国FXCM)
ただ、政府のメインシナリオは、想定どおり消費税率を10%に引き上げる決定を下すこと。決定を下すためには景況感を上げる必要があり、日本株が堅調に推移することが必要。少なくとも急落を避けることが不可欠です。
そのため、増税の決定を下す2014年11月~12月には政策を動員して、日本株を下支えすることが想定されています。日本株が堅調に推移するのであれば、つれて米ドル/円では円安が進行します。
(出所:株マップ.com)
(出所:米国FXCM)
その「日本株高・円安」を演出する対策として…
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)」です。
「トレード戦略指令!」は10日間の無料体験期間がありますので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスやチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)