■ソフトバンクによる3.3兆円の買収劇で、英ポンド上昇か
もう1つは、東京市場が祝日で休場となった7月18日(月)に発表された、ソフトバンクによる英国ARM社の買収です。
注目すべきはその金額で、日本企業による海外企業の買収額としては過去最大の3.3兆円に上ります。
実は、市場では先週からその手当てによる英ポンド買いと円売りが出ていたのでは? との観測もあります。
今回ソフトバンクに1兆円の融資を予定しているみずほ銀行や、先方のアドバイザーを務めるゴールドマンサックスなどから、英ポンド買い・円売りが市場に持ち出されているという声を市場関係者から聞いています。
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金額が非常に大きいため、実際に出ているとすれば、それなりの影響が出るのは当然でありましょう。米ドル/円や英ポンド/米ドルの値動きには、今後も注意したいところです。
■日銀会合まで円売り圧力強いが、その後は新たな局面へ
さて、今後の展開でありますが、やはり日銀の金融政策決定会合までは、円売り圧力が強い相場展開が続くと考えておきたいです。
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クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)などは、英ポンド/円などを除いては、BREXITショック前の水準に戻ってきていますが、こうした傾向は、もう少しは続くと考えています。
しかし、そのイベントが終わってしまえば、市場はまた新たな局面を迎えるのではないかと考えています。
引き続き、中期的なユーロ安の見方は維持しておきたいと思います。
【参考記事】
●英国政治大混乱も英国株好調の不思議。一方、円高・日本株安が続くのはなぜ?(7月7日、今井雅人)
●英ポンドよりユーロを売りたい理由とは? ユーロ/米ドルはパリティ、対円では100円!?(6月30日、今井雅人)
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