■メイ首相の作戦が裏目に!? 英ポンドは選挙結果に警戒!
その他、来週(6月5日~)になると偶然ではありますが、大きなイベントが重なってきます。
まずは、6月8日(木)投票のイギリスの下院選挙。自らの支持基盤を強化し、EU(欧州連合)離脱交渉に弾みをつけるために下院の解散を決断したメイ首相でありましたが、ここでその作戦が裏目に出ています。
解散当初、世論調査のリードは最大24ポイントあったものの、ここ最近では、一時5ポイントまで縮小しています。
日本時間5月31日(水)には、ユーガブ社の調査結果をもとに、「与党保守党が過半数を失って、労働党が政権を取って代わる可能性がある」ことが報じられています。
この報道を受けて、英ポンドが一時、大きく下落する局面があったことを考えると、選挙結果によっては相場が大きく変動するでしょう。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/米ドル 1時間足)
■ECB理事会は超金融緩和策からの転換がテーマに
次に、6月8日(木)のECB(欧州中央銀行)定例理事会についてです。
ECBは、米国に次いで、どこかで超金融緩和政策からの転換を模索しており、それがいつからなのかが大きなテーマとなっています。
そんな中での会合なので、どういう決定がなされるのか、市場関係者は非常に注目しています。
私は、今回は大きな変化はないと考えています。
変化がなければ、ユーロ売り。転換の時期を早めるような内容となれば、もちろんユーロ買い材料となります。
(出所:Bloomberg)
■疑惑の行方はどうなる? 証言次第では米国売りに!
最後に、トランプ米大統領の疑惑に関して触れておきます。
コミー前FBI(連邦捜査局)長官が、6月8日(木)にも議会証言を行う可能性が出てきました。そこで、疑惑について肯定的なことを発言すれば、当然、米国売りになるでしょう。注目度は、非常に高いです。
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こうしたイベントが目白押しとなる来週(6月5日~)以降は、相場が荒れる可能性があることは頭に入れておきたいと思います。
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