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バカラ村の「FX専業トレーダーの相場観」

米ドル/円はポジション調整狙った戻り売り。
でも、感謝祭後はドル高と考える理由は?

2017年11月14日(火)12:04公開 (2017年11月14日(火)12:04更新)
バカラ村

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■米税制改革に暗雲!? 日米の株価は調整

 先週(11月6日~)は、サウジアラビアの汚職問題が話題となりました。

 最大91兆円の資産凍結の可能性があるとのニュースが流れ、かなりの金額ということもあって、これまでの楽観的な市場が冷やされることになりました

 また、9日(木)には、米上院の税制改革案に法人税率の引き下げを2019年まで先送りする計画が盛り込まれ、株式市場の調整を加速させる結果となりました。

NYダウ 日足
NYダウ 日足

(出所:Bloomberg)

 今後の下院との調整によっては、まだ、2018年に実施される可能性は残っていますが、その調整は難航が予想されるので、すぐに株式市場が楽観的な動きに戻るとは思えず、しばらく調整が続くのではないでしょうか。

 11月9日(木)の日経平均は、一時、前日比400円ほど上昇していましたが、これらの材料もあって、上ヒゲが長い陰線で終わっています。

【参考記事】
日経平均は2万3000円突破で過熱気味? ドル/円は日本株反落による調整に警戒!(11月9日、西原宏一)

日経平均 日足
日経平均 日足

(出所:Bloomberg)

日経平均はここまで、10月に16連騰など、記録に残る上昇をしていましたが、年末に満期を迎えるファンドを解約する場合に通告しないといけないルール、「45日ルール」の期限を11月15日(水)に控えていることや、11月23日(木)の感謝祭前ということもあり、手仕舞いが出やすく、調整局面に移行してきています。

【参考記事】
市場は次のテーマ待ち。でも、米ドル/円が中長期的に上昇すると考える理由とは?(10月10日、バカラ村)

■為替市場のボラティリティは低いまま…

 株式市場はボラティリティの高い動きをしていますが、為替市場の方はボラティリティが低いままで、米ドル/円は113円台での推移が続いています。

米ドル/円 4時間足
米ドル/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足

 114.00円や115.00円に大きなオプションもあり、IMM(国際通貨先物市場)における投機筋の米ドルに対する円売り越しは円売りに偏っているため、上がると売りに押され、下がると機関投資家の買いもあって下げ渋る動きが続いているために、膠着した動きとなっています。

【参考記事】
上抜けたはずのドル/円が失速した理由は? 難しい局面はポジティブキャリーで対処を!(11月9日、今井雅人)

IMM(国際通貨先物市場)のポジション状況(米ドル/円)
IMM(国際通貨先物市場)のポジション状況(米ドル/円)

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移

■ユーロ/米ドルの下落は感謝祭明け?

 ユーロ/米ドルも1.1650ドルにオプションがあるため、その水準を中心に膠着した動きが続いています。

ユーロ/米ドル 4時間足
ユーロ/米ドル 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 4時間足

 ここまで、ユーロ/米ドルを売っていましたが、テクニカル的にはまだ下降トレンドではあるものの、動きがないので、いったん手仕舞いしています。

 米ドル高が続くと考えていますが、11月23日(木)の感謝祭もあって、それまではポジションの手仕舞いも出やすく、ユーロ/米ドルが再度下がり出すのは、感謝祭以降になる可能性もあり、それまでは動きにくい展開となりそうです。

【参考記事】
サポート下抜けのユーロ/米ドルは売り! 利上げしてもしなくてもポンドは売られそう(10月31日、バカラ村)

■目先の注目材料は? 円売りの手仕舞いに注意!

 本日、11月14日(火)の日本時間19時からは、ECB(欧州中央銀行)主催の討論会があり、イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長、ドラギECB総裁、黒田日銀総裁のパネルディスカッションが予定されています。

【参考記事】
11月14日(火)■『米国の長期金利の動向』と『先週末に巻き戻しが優勢となったリスクオンの流れの行方』、そして『日本・英国・欧州・米国の中央銀行総裁による討論会』に注目!(羊飼い)

 為替相場は膠着が続いているので、何か材料が出ると、それを拠り所としてトレンドができる可能性もあります。

目先の材料としては、サウジアラビア問題、米税制改革の行方、感謝祭に向けてのポジション調整となります。

 米税制改革が頓挫していることもあり、IMMポジションでは投機筋の米ドルに対する円売りが積み上がっているため、これが手仕舞いされやすいのではないかと考えています。

■今週や来週の米ドル/円は戻り売り。だけど…

 テクニカル的にも、米ドル/円はボリンジャーバンドが収束し始めたところなので、まだ膠着した動きが続きそうです。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:Bloomberg)

 しばらく、米ドル/円の114円台は売り場となり、112円台に入るときもあるのではないかと考えています。

 投機筋の円売りが溜まっていることから、米ドル/円の調整が深くなる可能性もありますが、機関投資家の買いがあり、12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)では利上げが行わることで、米長期金利の低下も期待できず、米ドル/円の下値も浅く終わると考えています。

感謝祭後は、12月の米利上げや、米税制改革の進展も期待されるため、米ドルが上昇するのではないかと考えています。

【参考記事】
感謝祭や年末に向けて売りたい通貨は? なぜドルだけは上昇が続きやすいと考える?(11月7日、バカラ村)

今週(11月13日~)や来週(11月20日~)は、ポジション調整からの米ドル/円の戻り売りを考えています。

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