■トルコリラに底堅さも、解散総選挙と追加利下げがリスクに
今週(8月12日~)のトルコリラですが、円高の進行を受け、対円で19円割れの水準まで下がりましたが、米国の対中追加関税が一部見送られたことを受け、再び19円を超えています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:トルコリラ/円 4時間足)
一方で、対米ドルでは現地の市場が休みであることも影響し、大きな動きはありません。
どちらかといえば最近は、トルコリラよりも円の動きが激しくなっています。トルコリラに関しては、マクロ指標の改善と外交面での米国との関係改善が大きなポジティブ要因なので、底堅い動きは継続すると考えます。

※通常は「米ドル/トルコリラ」ですが、トルコリラの上昇と下落をわかりやすくするため「トルコリラ/米ドル」のチャートを掲載しています。
(出所:Bloomberg)
一方で、解散総選挙と追加利下げは大きなリスクとして残っています。
特に利下げについては、年内に5~6%の追加利下げの可能性が指摘されています。エルドアン大統領は、年内に政策金利を15%まで下げる目標を掲げています。
先週(8月5日~)、チェティンカヤ元総裁の時代にポストに任命された中銀幹部は全員解任されました。
これによって、トルコ中銀におけるエルドアン大統領の支配は完全なものになりました。
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