■米ドル/円、クロス円の戻り売りが有効か
こうした問題を抱えているので、現状、円安方向にトレンドが向かうことは考えられません。
【参考記事】
●円高はあっても、米ドル安にはならない!? 荒れ相場で勝者になるためのトレードは?(8月16日、今井雅人)
●米ドル/円は107円近辺へ反発すれば売り! 円安に戻っていく可能性は極めて低い!?(8月8日、今井雅人)
米ドル/円、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の戻り売りが有効だと思っています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨vs円 日足)
■英ポンドは2016年10月安値を割り込む可能性も!
最後は、英国のEU(欧州連合)離脱問題です。
ドイツを訪れたジョンソン英首相は8月21日(水)、ベルリンでメルケル独首相と会談し、EU離脱交渉で最大の懸案となっているアイルランドとの国境の管理問題について、譲らない姿勢を強調しました。
メルケル氏は正面からの反対は避けた上で、英国が代替策を提示すべきだと応じました。
ジョンソン氏は会談前の共同記者会見で、メイ前首相がEUと合意した離脱案は「受け入れられない」と主張。英領・北アイルランドとアイルランド間の国境問題の解決策「バックストップ(安全網)」を、離脱案から削除すべきだと繰り返しました。
メルケル氏は、北アイルランドとアイルランドの関係を考え抜くことは「ドイツの首相の仕事ではない」と指摘。削除した場合に起こり得る問題を検討した上で、代替案を提示するよう、ジョンソン氏に促しました。
EU側に離脱協定案の再交渉を求めているボリス・ジョンソン英首相(写真中央左)。英独首脳会談でも、協定案の争点となるアイルランド国境問題で譲らない姿勢を強調したが… (C)WPA Pool/Getty Images News
ブレグジット(英国のEU離脱)問題は、出口がまったく見えません。今後も、混乱が続く可能性は、非常に高いと考えています。
英ポンド/米ドルは、2016年10月につけたブレグジット決定以降の安値となる1.1841ドルを前にして、1.20ドル台という安値近辺の水準で張り付いていますが、ひょっとすると、そこを下に突き抜ける可能性があると期待して、英ポンド/米ドルのショート(=売り)をキープしています。
【参考記事】
●米ドル/円は107円近辺へ反発すれば売り! 円安に戻っていく可能性は極めて低い!?(8月8日、今井雅人)
●いつ売っていつ買うか?これから英ポンドのトレードがおもしろくなりそうな理由とは?(8月20日、バカラ村)
(出所:TradingView)
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