■米中協議に暗雲漂い、米ドル/円の上値は重い
米中協議にまた暗雲が漂ってきたので、米ドル/円はまた上値が重くなってきた。
せっかく乗せていた200日移動平均線を目先、再度下回り、スピード調整の一環としてフォローしていくしかないとみる。
【参考記事】
●米ドル/円は112 .41円への道筋がついた! 200日線乗せ達成で株高・円安傾向鮮明に(11月29日、陳満咲杜)
(出所:TradingView)
一方、英ポンド/円の高値更新に見られたように、主要クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)は総じて底堅く推移。
また、本コラムでずっと指摘してきたように、英ポンド/円がリードする展開が引き続き確認されており、リスクオン環境の継続を示唆。
【参考記事】
●主要クロス円の反落は押し目買いの好機。NYダウのバブルは3万ドルを超えてから!(11月15日、陳満咲杜)
(出所:TradingView)
リスクオンとリスクオフの検証は、主要クロス円のパフォーマンスをもって行えば、よりやりやすいだろう。
■主要クロス円の高値トライは、まだこれから
一般論として、典型的なリスクオフは米ドル高・円高の同時進行(リーマンショック後の市況が代表的)と思われるが、リスクオンなら、その反対で米ドル安・円安の同時進行となる。
もちろん、ここでいう米ドルの高安は米ドル全体(ドルインデックス)を指し、米ドル/円は別格扱いだ。また、米ドル/円と米ドル全体は、往々にして連動しない特徴を知っておくべきだ。
(出所:Bloomberg)
本稿執筆時点では、米ドル全体の再反落が確認され、これからの米ドル安の蓋然性が高まる一方、米ドル/円における円安進行はいったん鈍くなっているように見える。
それでも、英ポンド/円の高値更新が見られているから、結論から申し上げれば、主要クロス円の高値トライはまだまだこれから、米ドル/円の中段保ち合いがあっても、早晩、上値を再打診する公算。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
クロス円のブルトレンドが…
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