■新型コロナウイルスに市場の関心が集中
現在、市場の関心事は、中国・湖北省武漢で発生した、新型コロナウイルスに集中しています。
その感染状況については、2002年から2003年にかけて流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)と比較してみると、よくわかります。
新型コロナウイルスによる肺炎の感染者は、1月30日(木)時点で、9692人と報道されています。SARSの感染者は5300人程度であったので、わずか2カ月足らずで、新型コロナウイルスはそれを上回ってしまっています。
一方、SARSと比べると、症状が重症化することについては、かなり確率が低いと言われています。
感染率は高いが重症化率は低いという状態を、どう評価していいのかわからないというのが、市場関係者の実感ではないでしょうか。
【参考記事】
●コロナウイルス騒動で景気低迷!? 隠れQE打ち切りに言及するのか? FOMCに注目!(1月27日、西原宏一&大橋ひろこ)
●ドル/円は109円中心のレンジで戻り売り。新型コロナウイルスでリスク回避の動き続く(1月28日、バカラ村)
■リスクオフで為替市場は円全面高
しかし、中国政府が移動制限をかけたり、中国からの受け入れを拒否する国が出てきたりして、少なくとも、人の移動という点については、かなりの影響が出てきているのは事実だと思います。
そういう状況を懸念して、金融市場全体がリスクオフの動きとなってきています。
世界の株式市場は、連日下落し、日経平均は1月30日(木)の終値で、2万3000円の大台を割り込みました。
(出所:Bloomberg)
そうした株価の下落を受けて、為替市場では、円全面高という展開となっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 4時間足)
■株買い・円売りの絶好のチャンス!?
さて、今後の展開ですが、病原菌のことなので、私自身は専門家ではありませんが、このウイルスによる経済への影響は、それほど心配しなくてもいいのではないかと考えています。
もし、ウイルスが変化して、重症化するようなものになっていけば、状況も変わるのかもしれませんが、そこまでにはならないと思っています。
そうであれば、通常のインフルエンザとそれほど変らないわけですので、段々と市場も落ち着きを取り戻すのではないかと考えています。
その前提に立てば、現在の株価の下落は絶好の買いのチャンスということになりますし、為替市場も円売りのチャンスということになるのではないかと考えています。
【参考記事】
●中国の新型肺炎では株高・円安のトレンドは変わらない! 押し目買いの好機到来!(1月24日、陳満咲杜)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
ところで、今月末(1月31日)、いよいよ…
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