■経済状況次第では、米国もマイナス金利導入へ
さて、今、トランプ大統領がFRBに対して、マイナス金利を導入することを、公然と求めています。
FRBに対してマイナス金利を導入するよう求めてきたトランプ大統領。5月13日にはホワイトハウスで記者団に対し、自身は「マイナス金利の信奉者」などと述べ、改めてFRBに対する不満をにじませた (C) Chip Somodevilla/Getty Images News
昨日(5月13日)、パウエルFRB議長は、今のところ考えていないという発言をしています。しかし、導入しないとは言っていません。
今後の経済状況では、導入に踏み切るだろうと、私は思っています。
【参考記事】
●現実とマーケットの違いに猛烈な違和感。米マイナス金利導入なら米ドル大暴落も…(5月13日、志摩力男)
●衝撃の米雇用統計でバイ・ザ・ファクト! 米マイナス金利は年内!? ドル/円は戻り売り(5月11日、西原宏一&大橋ひろこ)
■マイナス金利導入でも米ドル安は一時的
そのとき、どうなるかということですが、導入が発表されたときは、一時的に米ドル安になると思います。おそらく、1~2%程度のドル安はあるのでしょう。
しかし、影響はそこまで。ジリジリと元に戻っていくと思います。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
金融緩和を拡大するのは何も米国だけではなく、米国がやれば他の国が追随するので、結局、通貨間の力関係ではニュートラルになっていくでしょう。ですから、影響は一時的になると考えています。
■レンジは続く。米ドル/円は106~108円程度か
その上での相場展開ですが、私は先週(5月4日~)の段階では、レンジ相場は続くものの、若干の円安は進むかもしれないと考えていました。
しかし、レンジ相場であることはそのとおりでしたが、円安傾向は、ほんの一瞬で腰折れしてしまっています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 4時間足)
まだまだリスクオンになって全体的な市況が回復していくには、時間がかかるということでしょう。
そうであれば、まだまだレンジ相場は続くと考えておくしかありません。
米ドル/円で言えば、ここから1週間は106~108円程度のレンジ。
(出所:Trading View)
その他の通貨ペアも、現状のレベルからプラスマイナス1%程度の動きという想定で、上がったら売り、下がったら買いという、逆張り戦法を継続するという方針でトレードを続けていこうと思います。
【参考記事】
●新型コロナは第2ステージ入り。ドル/円の105円台は買いだが、もぐらたたき戦法で!(5月8日、今井雅人)
●足元の相場動向を総点検! 為替は逆張りが有効。米ドル/円は107~109円レンジを想定(4月23日、今井雅人)
●為替相場は当面、レンジが続きそう…。米ドル/円は106.80~109.30円程度を想定(4月16日、今井雅人)
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」。
その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。
「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)