■米ドル/円、ほぼ見通しどおりの展開に!
米ドル/円ですが、前回のコラムで、そろそろ天井にきているのではないか、という見通しをチャート上の理由をつけて説明しましたが、ほぼ、そのとおりの展開になっています。
【参考記事】
●米ドル/円、チャートからは天井の可能性。ただし、IMMや長期金利の動向は注意!(2月5日、今井雅人)
![米ドル/円 日足チャート](https://zaifx.ismcdn.jp/mwimgs/7/a/-/img_7a496cf1ad012e673b02935452b8c45569457.jpg)
(出所:TradingView)
はっきりとした強い材料が出ているときは、チャートを無視して一方通行で行ってしまうこともあるのですが、そうでないときは、やはりチャートはよく機能するということが、今回、再確認できたと思っています。
■102円台に向かうという展開は、考えにくい
そのうえで、今後の展開ですが、ここからまた102円台に向かうという展開にはならないと思います。
一目均衡表を見てみると、ここ数日で雲との乖離がかなり解消されました。つまり、「買われ過ぎ」という状態からは、抜け出したのではないかと考えられます。
![米ドル/円と一目均衡表 日足チャート](https://zaifx.ismcdn.jp/mwimgs/a/f/-/img_af01b3a23c3dbb962cc0b9a016c6a65f97025.jpg)
(出所:TradingView)
また、MACDを見ると、MACDのラインとシグナルのラインが交差してきています。下方向に交差したことが、下方向へのサインだと解説しているチャート本もありますが、私の経験上、下方向に交差したときは、もうかなり下げてきている状態になっていることが多いというのが、正直な感覚です。
![米ドル/円とMADC 日足チャート](https://zaifx.ismcdn.jp/mwimgs/0/c/-/img_0cc57dc7753156ba703892228c465eaf85162.jpg)
(出所:TradingView)
そもそも、ここから米ドル安になっていく積極的な理由が見つからないというのも、大きな理由です。
【参考記事】
●米ドル/円は、今週も押し目買いでよさそう。103.20円水準から下がなさそうなワケは?(2月1日、西原宏一&大橋ひろこ)
●FX初心者のための基礎知識入門:一目均衡表
●FX初心者のための基礎知識入門:MACD
■米ドル/円は当面、104円台から105円台での推移か
米国では、新型コロナウイルスのワクチン接種が、すでに始まっていまして、ここまでで全国民の約1割がすでに接種しています。集団免疫獲得には、70%程度のワクチン接種が必要だと言われてはいますが、ワクチン接種が進んでいること自体、米国にとって良い話であることは言うまでもありません。
もし、米国の長期金利が低下するようなことがあれば、また米ドル安に向かうという展開もあるのですが、ワクチン接種の状況を見ても、長期金利が低下していく要因が、今のところ見つかりません。
![米長期金利(10年物国債利回り) 日足チャート](https://zaifx.ismcdn.jp/mwimgs/3/a/-/img_3a7768dfaea8e208ab057741f70214a070748.jpg)
(出所:TradingView)
しかし、逆に、ここから米ドル高に積極的に向かっていくほどの材料もありません。結局、これまでより狭いレンジに入ってくるということではないでしょうか。
米ドル/円は、104円台から105円台での推移が、当面、続くと想定してトレード戦略を考えておきたいと思います。
【参考記事】
●細かいトレードの繰り返しでも利益は出る。レンジが狭い相場でも、あきらめないで!(1月28日、今井雅人)
![米ドル/円 日足チャート2](https://zaifx.ismcdn.jp/mwimgs/3/2/-/img_32838259506fe118f1d31ea41fe60cce80613.jpg)
(出所:TradingView)
■ユーロ/米ドルは1.19ドル台が良い買い場に
ユーロ/米ドルも、1.21ドル台から1.19ドル台まで下落する展開がしばらく続いていましたが、そこも良い買い場だと考えていました。これに関しても、レンジをどちらかに抜ける理由が見つからなかったからです。
実際、1.19ドル台は、良い買い戻しのチャンスに使われました。
![ユーロ/米ドル 日足チャート](https://zaifx.ismcdn.jp/mwimgs/a/e/-/img_aee81360f879067d965c01441e34c29d71929.jpg)
(出所:TradingView)
ユーロ/米ドルの一目均衡表を見ると、1.21ドル台からの下落で雲の中に入り込みましたが、雲の下限のところで跳ね返され、再び1.21ドル台に戻ってきています。ここでも、チャートポイントが威力を発揮しました。
![ユーロ/米ドルと一目均衡表 日足チャート](https://zaifx.ismcdn.jp/mwimgs/f/7/-/img_f7cb1d29b6f3cb1f7c3411beaec69e8c104280.jpg)
(出所:TradingView)
このように、強い材料がないときは、チャートポイントを意識してトレードすることをおすすめします。
■資源国通貨や新興国通貨はジリジリ上昇か
最後に、資源国通貨や新興国通貨ですが、こちらは紆余曲折があってもジリジリ上がっていくと思います。スワップポイント稼ぎに、少し買いポジションを持っているのはおもしろいと、依然、考えています。
【参考記事】
●豪ドル/円の下値は、かなり堅いと見る! 長期保有目的で買いポジションをキープ(1月15日、今井雅人)
●コロナバブルは2021年も継続。資源国通貨買いが有効。米ドル/円はバイデン政権次第(1月7日、今井雅人)
●ワクチン普及で株高・円安の復活に期待! 引き続き資源国通貨や新興国通貨の買いで(2020年12月17日、今井雅人)
●新興国通貨の相場見通し、為替チャート、スワップポイント比較などの情報集
![豪ドル/円 日足チャート](https://zaifx.ismcdn.jp/mwimgs/d/3/-/img_d34f031eb461b7f63940a72d38554c6470676.jpg)
(出所:TradingView)
![メキシコペソ/円 日足チャート](https://zaifx.ismcdn.jp/mwimgs/c/a/-/img_ca719671b340bf858da84ba608d23b9475883.jpg)
(出所:TradingView)
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