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重要イベント目白押しの1週間。米ドル/円は中銀イベント
を経て再び大きく動き出す相場になるか?政府・日銀の
為替介入実績にも注目!

2023年10月30日(月)09:58公開 (2023年10月30日(月)09:58更新)
志摩力男

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※YouTube動画「週刊!志摩力男」(10月25日号)は都合によりお休みとさせていただきました。

重要イベントが集中する1週間

 150円乗せを実現したとはいえ、基本的に米ドル/円は膠着状態が続いています。しかし、その状況も今週(10月30日~)で変化するかもしれません。重要なイベントが続きます。

10月31日(火)
・日銀金融政策決定会合
・外国為替平衡操作の実施状況(為替介入実績)の発表

11月1日(水)
・FOMC(米連邦公開市場委員会)

11月3日(金)
・10月米雇用統計

もっとも重要なのは日銀金融政策決定会合でしょう。政策変更は基本的になしと8割の金融機関が予想しています。

 しかし、物価見通しについては、2023年と2024年の見通しを上方修正すると報じられており、YCC(イールドカーブ・コントロール)に関しても、10年金利が1%の指値オペ水準に近づいているので、現状を追認し指し値オペの水準を変更するのではないかとの憶測が広まっています。

日銀の物価見通し
日銀の物価見通し

(※筆者提供)

 2022年度も2%を超えていたので、2024年度の見通しが2%台となると、3年連続2%以上のインフレ率ということになり、政策変更への機運は高まります。

日銀の政策変更(可能性のある政策変更と主観的確率)

(※筆者提供)

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本格的な円高トレンド回帰には、積極的な金融引き締めが必要

 個人的には、政策変更なしと考えています。

 指し値オペのレベルを現状の1%から、1.25%もしくは1.5%に変更する可能性もあるとは思います。しかし、7月にYCCを修正したばかりです。わずか3カ月で変更するでしょうか? 

 そのときも「1%というのは、念のための上限キャップ」であり、長期金利が1%まで上昇することは想定していない、としています。

 政策変更がなければ、米ドル/円は買い戻されることになるでしょう。

 もし仮に、政策変更があるとすれば、YCCの微調整となります。その場合、発表直後の米ドル/円は下落することになります。しかし、下落し続けることはなく、下落は絶好の買い場と認識され、米ドル/円はV字回復していくものと想定しています。

 しかしながら、可能性はかなり低いですが、YCC撤廃やマイナス金利解除等になると、米ドル/円の下げはそれなりに少し深くなります。それでも、いずれ反発すると想定しています。

結局、米ドル金利が5%超えるレベルまで高くなってしまった以上、米ドル/円が本格的に円高トレンドに戻るには、かなり積極的な金融引き締めでなければならず、少なくともスイスを超える金利水準でなければ難しいのではないでしょうか。

そこまで日銀が引き締めるには、国民的合意が必要だと思います。

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足

(出所:Tradingview

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中央銀行イベントを経て、米ドル/円は再び大きく動く相場になるか

 次に外国為替平衡操作の実施状況(為替介入実績)の発表があります。これは、10月31日(火)19時前後に発表になると思われます。

 もし、為替介入していたことが確認できれば、米ドル/円に売りが瞬間的に集中するでしょう。しかし、その一方、もし介入ではなかったとしたら、米ドル買い・円売りがかなり戻ってくると思います。

【※関連記事はこちら!】
米ドル/円の急落が為替介入でもそうでなかったとしても、いずれまた円安は進む!日米金利差が縮小しない限り、根本的に円安は止まらない(10月8日、志摩力男)

 翌日のFOMCも重要です。政策変更は基本的に想定されていませんが、会合終了後のパウエル議長会見が重要になるでしょう。

 このところの長期金利急上昇の理由をどのように考えているのか、長期金利の上昇が政策金利引き締めの代わりとなりうるのか、パウエル議長の見解が聞きたいものです。

FOMCでの政策変更は基本的に想定されていないが、会合終了後のパウエル議長会見が重要になる  (C)Bloomberg/Getty Images

FOMCでの政策変更は基本的に想定されていないが、会合終了後のパウエル議長会見が重要になる  (C)Bloomberg/Getty Images

 最後に米雇用統計ですが、NFP(非農業部門雇用者数)増加幅の予想は18.3万人へと急激に低下しています。失業率は3.8%と変わらず。ヘビーな内容が続きますが、この雇用統計は大きなイベントと認識されないかもしれません。

 米ドル/円は膠着状態が続きましたが、中央銀行イベントを経て、再び大きく動く相場が来れば良いなと思っています。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:Tradingview


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