米ドル/円は146円台の26週移動平均線を明確に割り込み調整局面入り
みなさん、こんにちは。
先週のコラムで、神田シーリング(@152.00円)を超えられなかった米ドル/円は146円台の26週移動平均線を明確に割り込めば下落が加速、とご紹介させていただきました。
今週のマーケットはその26週移動平均線を明確に割り込んで、米ドル/円は大きく値を下げています。
(出所:TradingView)
【※関連記事はこちら!】
⇒米ドル/円は146円台の26週移動平均線に注目! 明確に割り込めば、下落がさらに加速する可能性も! 市場はECBの連続利下げを想定、ユーロ/円の続落にも警戒(2023年12月7日、西原宏一)
今週米ドルが下げた要因は、本日(日本時間12月14日)未明に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)。
FOMCは主要政策金利を2001年以来の高水準で据え置くことを全会一致で決定。金利据え置きは3会合連続です。
米国の利上げキャンペーンは終了!米国株急騰、米ドル全面安に
一方、2024年に合計で0.75ポイントの利下げ(予測中央値)を実施するとの見通しも示しました。
これで積極的な利上げキャンペーンが終了したシグナルを明確に発したことになります。
マーケットはこの「積極的な利上げキャンペーンが終了した」シグナルを重視。米10年債利回りは一気に4.00%割れまで急落。10月23日には一時5.0187%まで上げていたので2カ月弱で1.00%急落したことになります。
(出所:TradingView)
米金利の急低下により、米国株急騰、米ドル全面安の展開です。
個人的には米ドル/円は神田シーリング(152.00円)を超えられず、ダブルトップを形成。調整局面入りしたという考えは変えていませんが、米金利先物による米国の利下げの織り込み方が急激なこと、それに呼応して米ドル/円があっさり10円急落したことで、ここから先の米ドル/円は一方的に急落するわけではなく、乱高下しながら値を下げる可能性が高いと想定しています。
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2024年のECBの連続利下げも織り込み始めた!
米ドル/円が値を下げると同時にこのコラムで注目しているユーロ/円も一時153.23円まで急落しています。
ユーロの下落に拍車をかける利下げについて、12月7日のコラムから抜粋します。
2023年12月7日(木)公開のコラムから一部抜粋
これに加え、来年(2024年)のECB(欧州中央銀行)による連続利下げが急速に織り込まれ始めたことが、ユーロの下落に拍車をかけています。金利先物市場では現在、2024年にECBが6回の0.25ポイントの利下げをおこなうことを織りこみつつあります。合計で1.5ポイントの利下げが実際に実施されれば、中銀預金金利は2.5%へ低下することになり、利下げが第1四半期(1月~3月)に始まる確率も、約80%となっています。
今晩(12月14日)、注目のECB理事会が開催されますが、金利先物市場では「2024年合計で1.5ポイントの利下げが実際に実施され、中銀預金金利は2.5%へ低下すること」をフルに織り込んでいます。
※執筆者提供のデータをもとにザイFX!編集部が作成
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ユーロ/円はサポートを明確にブレイク、150円割れへ
ユーロ/円は 先週のコラムで取り上げていたサポートラインである157.00円を明確にブレイク。
(出所:TradingView)
ドル金利の連続利下げ予測で総じて米ドルは安いのですが、ECBも連続利下げが予想されているため、ユーロ/円の下落幅拡大に注目しています。
150円に向けて急速に値を下げているユーロ/円に注目です。
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