FOMCと日銀会合を通過してマーケットはやや
小康状態に入ったか。米ドル/円は1円程度の利益を
目標とした回転を効かせたトレードで臨みたい！

2024年09月26日(木)10:03公開 (2024年09月26日(木)10:03更新)

今井雅人

FOMCを通過して市場では11月・12月の利下げは小幅になるとの見方が広がっている

先週（9月16日～）、FOMC（米連邦公開市場委員会）と日銀金融政策決定会合という2大イベントが終わって、マーケットはやや小康状態に入っています。

ただ、同時に発表されたドット・チャート（メンバーのFF金利予想）では、年内あと0.50％程度利下げを予想する水準が中央値となったことや、パウエルFRB議長が大幅な利下げに対して慎重な姿勢を示したことから、11月、12月は小幅な下げ幅になるという見方が広がっています。

市場では、11月は利下げが見送られると予想する人も出てきました。こうした状況から、利下げを背景とした米ドル安圧力が低下しています。

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続いて、日銀の金融政策決定会合では、政策金利は据え置きとなりましたが、その後の定例記者会見で植田日銀総裁が「すぐに利上げをするわけではない」と発言したことで、年内の利上げはなさそうだというムードが広がっています。

それにより、やや円安方向に相場が向いています。また、FOMCで緩やかな利下げという状況になったことは株式市場にとっても好材料。

NYダウは連日史上最高値を更新し、その影響で円安になっている面もあります。

NYダウ日足

（出所：TradingView）

米ドル/円日足

（出所：TradingView）

ただし、中長期的な方向性としては、円と他の通貨の金利差が徐々に縮小していくことは間違いないので、現在の米ドル高や円安の流れにも限界があることは改めて申し上げておきます。

今後は、次の金利の方向性が決まるまでは、相場はポジション状況で動くと思います。直近のIMM（国際通貨先物市場）のポジション動向を見ると、投機的ポジションは円買いに傾いています。

IMMポジション（日本円）

現在はこの調整が入っている段階。その調整が一定程度終わると、この緩やかな円安は止まると予想しています。

こういう相場展開になってくると、トレードは少し工夫が必要です。

トレンドが出ているときは、いかに利益を確定したいという気持ちを抑えて、ポジションを保有し続けるかが重要になってきますが、現在のような相場では回転を効かせることを考える必要があります。

現在の変動幅を考えると、例えば、米ドル/円では1円程度利益が出ればいったん決済し、また次のチャンスを待ってポジションを取るということを繰り返すことが有効だと思います。

ぜひ、相場の状況に応じた柔軟なトレードに心掛けてください。

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